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電通国際情報サービス 製造システム事業部
ソリューション営業部 大嶋洋樹
ソリューション企画部 伊藤宗寿

 今日は木曜日。いつものように工場に向かう準備をしながら,佐藤さんは考えていた。今日は昨日(第1回)とは違って,解析ジョブのことは頭になく,昨晩考えていたあのことが頭に浮かぶ(第6回)。
 (そういえば,コンサルタントに相談してみようって思っていたんだ。名刺,どこだっけ?)

 会社に到着すると,早速コンサルタントの名刺を机から探し出し,電子メールを送った。そんなことがきっかけで,佐藤さんはその翌週,コンサルタントの宮崎さんと会うことになった。

 宮崎さんとの会話は解析業務を取り巻くところから始まった(図1)。


図1

何のための解析業務なのか

 「佐藤さん,普段から,何のために解析業務をやっているとお思いですか?」
 「えっ,それは設計評価とかのために解析は必要ですから」
 「それだけですか?」
 「え?」
 「結局,解析を実施した結果,どういうことを達成したいのですか?」
 「その結果設計した部品なり製品に不良が出ないとか,そういうことです。それから,実験を削減して,コストを削減したいというのもあります。それから,実験を少なくできれば,リードタイムも短くできます」
 「そうですよね,不良が出ないということは,それだけ製品のリリースを早められるということですよね」
 「はい,解析で事前に設計評価をできていれば,その結果,品質のいい製品を早くリリースできます」
 「そういうことが,実現したいのですよね? 佐藤さん?」
 「宮崎さんが言いたいのは,解析は,品質のいい製品をタイムリーにリリースするのに役立つ…つまり,そういう体制を作るために必要だ,ということですね!」

リードタイムを短くするには?

 「では,リードタイムを短くするために,具体的にどうすればいいと思われますか?」
 「よく言われるのは,CADを3次元CADにするとか,CAEを使うとか,PDMでデータ管理するとか,そういう方法ですよね?」
 「それはシステム的な話ですよね? でも,システムを入れたからといって,すぐできるようにはなりませんよね? 経営者になったつもりで何か挙げてみて下さい」
 「うちの役員が,この間とんでもないことを言っていたのですが,開発を3交代制にしようと…。そうすれば,24時間設計開発ができるから,リードタイムを劇的に短縮できると言うんですよ!」
 「それはそれで,リードタイム短縮には大きく貢献できるかもしれませんね(笑)」

 「ちょっと真面目に言うと,私,昨晩寝ながら考えたんですが,設計プロセスが問題なんじゃないかと思うんです」
 「具体的には?」
 「設計が,結局何の評価をしたいのか,その評価のために何を検証しなければいけないのか,そこがそもそもあいまいなんですよ。だから,リードタイムの短縮を目指すなら,設計プロセスの検証評価をもっと効率的にした方がいいんじゃないかと…」
 「いい視点ですよね。私もそう思います。設計プロセスをどうするかが問題なんです。その中でCAEをどのような位置付けで使っていくのか。それを考えていきたいのです。佐藤さん,どうですか?」
 「私もそう思います。ただ,上の方が,そういうふうに考えていないと思うんですよね。CAEのソフトウエアを導入すれば,プロセスが改革できると思っているんですよ。だから,いつも稟議では,CAEソフトウエア500万円に対して投資効果がxxxx万円とか,そういう資料を出させるんです」

設計プロセスの中でのCAEを理解してもらうために