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「Windows CEはパソコン・メーカ向けOSだ。組み込み機器では使いものにならない」——。これまで組み込み機器メーカのソフトウエア開発者は,パソコン向けOSを開発してきた米Microsoft Corp.のWindows CEに対して,こうした評価を下してきた。しかし,1999年末~2000年初めに登場するWindows CE 3.0に対しては,見方が変わりそうだ。ITORN,pSOS,OS-9,VxWorksといった既存のリアルタイムOSと同じ土俵に並ぶようになる。Microsoft社は,それまでのバージョンには備えていなかったリアルタイム処理機能をWindows CE 3.0に追加する。これによって組み込み機器メーカのソフトウエア開発者が安心して使える応用範囲がグンと広がる。(日経エレクトロニクス誌1999年6月14日号,「NETs特集」,pp.175-193より引用)

 パソコン用OS(operating system)の市場で圧倒的なシェアを誇る米Microsoft Corp.が,パソコン以外の機器向けOS市場の獲得に本格的に乗り出した。1999年末~2000年初めに発売するWindows CEの次々世代版「Windows CE 3.0」(仮称)に「ハード・リアルタイム処理機能」(後述)を搭載することを表明し,これを武器にマイクロプロセサを搭載する組み込み機器市場に参入する(図1,表1)。

 ねらう市場は,携帯電話機,ディジタル・スチル・カメラ,テレビ受像機をはじめとするAV(audio visual)機器,ゲーム機,セットトップ・ボックス,POS(point of sales)端末,レジスタ,産業用機器(たとえばロボット制御装置)などである。32ビット・マイクロプロセサを搭載するすべての組み込み機器が対象だ。

 同社は,これまでも組み込み機器への市場獲得に向けて,着々と手を打ってきた(表2)。また販売・サポート体制も整えてきた(pp.186─187の「販売・サポート体制にも注力」参照)。総仕上げといえるWindows CE 3.0の登場で,この勢いはさらに加速しそうだ。

図1 Windows CEにリアルタイム処理機能が搭載へ
米Microsoft Corp.は,1999年末もしくは2000年初めに出荷予定のWindows CE 3.0(仮称,開発コード名はCedar)にリアルタイム処理機能を搭載する予定である。リアルタイム処理機能を搭載することで,携帯電話機やロボット制御装置などこれまで同社が参入できなかった機器にも応用が広がりそうだ。(図:本誌)

表1 Windows CEのバージョン・アップ
(マイクロソフト社への取材と公表資料を基に1999年5月末に本誌が作成)

表2 1998年以降のWindows CE関連の発表 Microsoft社がWindows CE関連と分類した報道発表資料をまとめた。(表:本誌)

Windows CEに対する評価が変わる

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