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 沖電気工業は,2006年1月27日の第3四半期決算発表の時点では見通しが立たなかった2005年度通期(2005年4月~2006年3月)の業績予想をあらためて発表した(Tech-On!関連記事)。売上高は前回予想の7100億円から6900億円(対前年度比0.2%増)へ,営業利益は190億円から105億円(同61.4%減),純利益は65億円から40億円(同64.2%減)へ,それぞれ下方修正した。利益指標はいずれも前年度の1/2を切る大幅減である。

 沖電気ではこの下方修正を受けて,新たな経営施策を計画している。情報通信事業においては,生体認証機能を備えるATMの拡販を図り,銀行ATM市場でシェア50%の獲得を,コンビニなどに設置する公衆ATM市場ではシェア80%の維持を目指す。また,金融業のユビキタス・サービスに向けた決済やセキュリティなどのインフラ・サービス事業に注力する。

 半導体事業に関しては,「価格下落が業績悪化の主な要因だが,一部で新製品開発が遅れたことも反省点」(取締役社長の篠塚勝正氏,写真)として,今後は営業やマーケティングと開発の連携を強める方針だ。価格下落に対しては,高付加価値品種の拡充で乗り切る考え。価格の下落幅の大きい液晶ドライバICについては,「韓国や台湾と量産競争をする気はない。ロジックやインタフェース,ソフトウエア部分などの高付加価値化で勝負したい」とする。同じく価格が激しく下がり続けるP2ROMについては,「フラッシュ・メモリとの競争は避ける。フラッシュではできないセキュアな製品を開発していく」としている。同社得意の通信分野向けLSIに関してはWiMAX市場への参入も検討中だ。

 プリンター事業についても同様に,製品系列を中・上位中心のものに変えていく。「LEDヘッドを用いる当社のプリンターは,レーザ・プリンターに対して速度や解像度など性能で優位に立っている。今後は機能の充実を図る」としており,平均販売単価を上げる戦略だ。