PR
JGPSSI議長の古田清人氏
JGPSSI議長の古田清人氏
[画像のクリックで拡大表示]
従来との相違点は大きく3つ
従来との相違点は大きく3つ
[画像のクリックで拡大表示]

 グリーン調達調査共通化協議会(JGPSSI)は,「JIG(joint industry guide)」に対応した新しいグリーン調達調査の運用を開始した。JIGは,JGPSSIが欧米の業界団体と連携して2005年5月に発行した化学物質調査のための共通ガイドラインである。今回,新たなグリーン調達調査の運用を開始したことにより,従来運用していた調査フォーマットの公開は2006年6月末に終了し,全面的に新たなフォーマットに切り替える。

 運用を開始した新たなグリーン調達調査の内容は,従来の調査内容と比べて大きく次の3つの違いがある。(1)調査対象物質が24物質群になったこと。従来は29物質群だった。(2)調査物質の追加は認めないこと。(3)対象化学物質ごとに含有率のしきい値を設定したこと,である。

 (1)の調査対象物質に関しては,従来対象だったAu(金)およびAu化合物,Ag(銀)およびAg化合物,Cu(銅)およびCu化合物,Pd(パラジウム)およびPd化合物,Mg(マグネシウム)の5物質群が調査対象外になった。これらは「レベルB」と呼ぶ分類で規定していた物質群である。レベルBは,法規制はないものの,環境,健康,安全衛生の観点などから選定した物質群。対象外となった5物質群以外にレベルBに分類されていた9物質群は,従来同様に調査対象である。

 今回の対象物質はこの9物質群と,法令で規制される「レベルA」として分類する15物質群を合わせた24物質群で,(2)で示したようにこれ以外の追加調査は認めない。

 (3)のしきい値については,物質ごとに含有率(ppm)を規定し,しきい値を超えた対象物質が含有されているかどうかをY(yes)/N(no)で明記する仕組みにした。各物質群の含有量のしきい値は,RoHS指令に準じた値である。「従来の調査方式の最大の欠点は,RoHS指令に対応するかどうか評価ができなかった。今回は,RoHS指令に遵守した部品かどうかが一目瞭然になる」(JGPSSI 議長の古田清人氏)。

管理体制の共通ガイドラインも発行

 さらにJGPSSIは,含有化学物質に対する企業のマネジメント体制の指針をまとめた「製品含有化学物質管理ガイドライン」を発行した。上記のグリーン調達における調査/回答内容の信頼性を高めるためのもので,材料や部品,製品などの購入/製造/販売といった段階における化学物質管理の具体的な運用方法を明確化している。

 現在,部品/材料メーカーは,バラバラな認定制度やマネジメント体制の構築などを機器メーカー各社から課せられている。今回のガイドラインは,こうした機器メーカー各社の要求事項がバラつかないようにという狙いもある。「こと細かに各社の管理体制を共通化するのは難しい。そこで今回は,指針となる共通の枠組みを定めた。各社には,この枠組みに沿った形の管理体制を敷いてほしい」(JGPSSI CP検討WG 副主査の片岡功氏)という。

国際標準を目指す

 JGPSSIは,JIGに対応したグリーン調達調査と,マネジメント体制のガイドラインの2つを国際標準にすることを目指す。IEC(International Electrotechnical Commission)の技術委員会「TC111」のWG(ワーキング・グループ)において議論を進める予定である。