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Beceem社がモバイルWiMAXおよびWiBro向けとするPCカード
Beceem社がモバイルWiMAXおよびWiBro向けとするPCカード
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 米シリコンバレーのベンチャー企業であるBeceem Communications Inc.は,モバイルWiMAX用のチップセットを開発,一部のメーカーに向けてサンプル出荷を開始した(ホームページ)。固定通信用途のWiMAX向けLSIは既に米Intel Corp.や富士通などが出荷しているが,移動体用途であるモバイルWiMAXの端末向けチップセットは「世界で初めて」(Beceem社)とする。同社はこのチップセットを使ったPCカードも試作し,モバイルWiMAX用端末の開発を狙う機器メーカーに対して公開した。

 Beceem社は2003年10月に創業したファブレスの半導体メーカーで,モバイルWiMAX/WiBroの基地局側および端末側のチップ開発を進めている。ADSL用LSIの大手メーカーである米Centillium Communications Inc.の共同創業者であるShahin Hedayat氏がCEOを務めることもあり,シリコンバレーのベンチャーキャピタルとして著名なSequoia CapitalやGlobal Catalyst Partnersなどから出資を集めている。さらに韓国のSamsung Venture Investment Corp.も出資している。

 Beceem社が開発したのは,モバイルWiMAXの伝送規格である「IEEE802.16e」に準拠した2チップ構成のチップセット。OFDMの変復調処理やMAC層処理などを実行するベースバンドLSIと,RFトランシーバICで構成する。3.5GHz帯および2.5GHz帯近辺の周波数帯の送受信に対応するという。利用する周波数帯域幅は10MHzまで。1×2構成のMIMO伝送に対応する。チップセットの消費電力は明らかにしていないが,「ノート・パソコンで利用できる範囲内に抑えている」(Beceem社)という。FFTのサイズは1024ポイントおよび512ポイントに対応する。同社はチップセットのほか,PCカードの参照デザインも供給する予定。

 同社はモバイルWiMAXの市場として,アジア地域が最も有望と見る。「アジア地域が先導的になる。まず韓国でWiBroが始まるが,台湾でも事業者が動き出している。そしてインドが巨大な市場となる。日本も周波数が決まれば大きな市場になると期待している」(Beceem社)。同社のチップセットを使った端末の登場時期については,「2006年10月からモバイルWiMAX対応機器の認証プログラムが開始される予定であり,その頃に最終製品が登場するのではないか」(Beceem社)と見込んでいるという。