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図1 植物由来樹脂を筐体に採用する「N701iECO」
図1 植物由来樹脂を筐体に採用する「N701iECO」
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 NECは,2006年2月21日から開催されている「国際ナノテクノロジー総合展」に,筐体の全面に植物由来の樹脂を使った携帯電話機「N701iECO」を出展した(図1)。同携帯電話機はNTTドコモが2006年3月中にピンク色の筐体を発売する。ピンク色の筐体にリーフ(葉)を描いた着せ替え可能なパネルを添付する(図2)。

 植物由来の樹脂の使用量は着せ替えパネルを合わせて37g。開発した樹脂に占める植物成分の比率は約90%となる。今回の樹脂はNECとユニチカが共同開発している。トウモロコシなどから製造したポリ乳酸に,ケナフ繊維を補強材として混ぜるのが特徴。ポリ乳酸の部分をユニチカが,それ以外はNECが担当した。ペレットの製造はユニチカが担当する。

 携帯電話機の筐体は耐難燃性についての厳しい要求はないが,携帯電話機を落とした際などに筐体が破損しないための耐衝撃性の確保が強く求められる。NECでは,短いケナフ繊維を排除するとともに,植物由来の原料を含む可とう性付与剤を加えることで,耐衝撃性を大幅に向上した。ポリ乳酸だけでは不足してしまう耐熱性については,ケナフ繊維を添加することで約20℃ほど高められたとしている。

 同社では今後も植物由来樹脂の機器への適用を拡大する計画で,2008年までには耐難燃性を備えた品種の実用化も計画している。耐難燃性の高い植物由来樹脂は既にソニーや富士通が実用化している。ソニーは2004年10月に難燃性の規格「UL94 V―2」に対応した植物由来の樹脂をDVDプレーヤのフロントパネルに,富士通はさらに厳しい難燃性規格である「UL94 V―0」に対応した植物由来の樹脂を2005年1月にノート・パソコンの筐体に採用した実績がある。なお,植物成分の比率はソニーが60%,富士通が50%である。

図1 植物由来樹脂を使用した筐体部分
図1 植物由来樹脂を使用した筐体部分
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