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米Cymer, Inc. Vice President, MarketingのPatrick J. O'Keeffe氏
米Cymer, Inc. Vice President, MarketingのPatrick J. O'Keeffe氏
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 米Cymer, Inc.は,液浸ArFとEUVの各光源について今後の技術開発戦略を明らかにした。液浸ArFに関しては2重露光(ダブル・パターニング)を想定し,ArFエキシマ・レーザー光源の出力を200Wに高めていく。EUV光源に関してはLPP方式で四つの選択肢を検討している。

 一般に液浸ArFを32nmノード(hp32)に延命するためには,パターンを2回に分けて露光・加工するダブル・パターニングが必要とされている。この方式で問題となるスループットの低下を解決するため,CymerはArFレーザー光源の出力を現在の60Wから200Wに高める考えである。hp32の技術開発は2009年から本格化するので,その1年前の「2008年には200W品を準備したい」(同社Vice President, MarketingのPatrick J. O'Keeffe氏)と言う。200W品は「MOPA(Master Oscillator Power Amplifier)」技術の延長で実現する。

 同社はすでに出力60WのArFレーザー「XLA 300」を2005年末に発表している(関連記事1)。これはNAが1.2~1.3の反射屈折型光学系の液浸ArF露光装置を想定しており,レーザー・パルスの繰り返し周波数を6kHzに高めて高出力化している。2006年半ばに出荷する「XLA 400」では,繰り返し周波数は6kHzのまま,パルス・エネルギーを15mJに改善し,出力を90Wに高める(同2)。その後,200W品を投入する考えである。レーザーのスペクトル幅はいずれもE95(95 percent energy integral)で0.25pmである。

 EUV光源に関しては,LPP(laser produced plasma)方式を前提に,レーザー光源としてXeFかCO2,ターゲット材料としてSnかLiを検討している。これら四つの組み合わせのうち,現時点ではXeFレーザーをSnターゲットに当てる方式を最有力視しているという。すでにこの方式で出力20Wを達成しており,2006年中には50Wを目指す。その後,100W,200Wと高めていく。

 他社ではSnを使ったDPP(discharge produced plasma)方式で高い出力が報告されているが,Cymerは1年前にDPPでは今後の高出力化が難しいと判断し,現在はLPP方式の開発に注力している。DPP方式は「高出力化した際に集光ミラーの寿命が短くなってしまう点が問題」(同氏)とする。

 また,同社は露光シミュレーションの分野で米KLA-Tencor Corp.と協力することを発表した。Cymerは光源スペクトルの詳細な情報を提供し,KLA-Tencorの露光最適化ツール「PROLITH」に組み込む。これまではレーザーのスペクトル幅に関する単一の数値を提供していたが,今後はシミュレーションの精度を高めるために,スペクトル分布全体のデータを提供する。