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Nexperia TV520/20のリファレンス・ボードを片手に説明するフィリップス エレクトロニクス ジャパン半導体事業部 TVマーケティング マネージャのCiaran Fisher氏
Nexperia TV520/20のリファレンス・ボードを片手に説明するフィリップス エレクトロニクス ジャパン半導体事業部 TVマーケティング マネージャのCiaran Fisher氏
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 「この設計を使って2006年末に34型で1000米ドルを切る液晶テレビを出荷するメーカーが現れるだろう」−−。オランダRoyal Philips Electronics社の日本法人であるフィリップス エレクトロニクス ジャパンは,2006年3月28日に都内で記者会見を開き,HDTV放送対応の液晶テレビ向けのリファレンス設計「Nexperia TV520」シリーズを公開した。オランダではNexperia TV520を現地時間の3月6日に発表している。

 Nexperia TV520シリーズは,HDTV放送対応のテレビが必要とする機能を1チップ化したシステムLSI「PNX853x」シリーズを中核に,チューナーLSIとVSB/QAMの復調を担うLSIを組み合わせて構成する。対応するデジタル放送方式は北米の地上放送とケーブルテレビ。NTSCアナログ放送も受信できる。欧州のデジタル放送規格にも対応できるという。「北米の需要を優先した。日本の放送方式への対応は今後の予定」(フィリップス エレクトロニクス ジャパン半導体事業部 TVマーケティング マネージャのCiaran Fisher氏)。

 今回発表されたのは低価格機種向けの「TV520/20」と中級機種向けの「TV520/30」で,2006年末の量産出荷を予定する。また2007年初頭には,マイクロ・プロセッサを追加するなど機能を強化した上位機種向けの「TV520/80」も計画する。

 シリーズで最も廉価なTV520/20では,主要な三つのLSIとメモリや受動部品,コネクタやプリント基板まで含んだ部材費用は45米ドルと,同社従来の薄型TV向けリファレンス設計「Nexperia TV810」の部材費の半額以下にした。Linuxベースのミドルウエアを含めたソフトを付属するため,「最短なら3カ月で製品化できる」(Fisher氏)。米国市場に向けて,低価格の薄型テレビの開発を計画しているメーカーに売り込む。

 低価格化できた決め手は同社現行品のNexperia TV810では五つのLSIに分割していた機能を一つにまとめ,90nmプロセスで製造するシステムLSIのPNX853xシリーズ。TV520/20に使われるPNX8535は,250MHz動作の32ビットMIPSプロセッサを内蔵し,MPEG動画のデコード,走査線数のスケーリングや動き適応型のI-P(インターレース-プログレッシブ)変換,ノイズ抑圧といった画質向上機能,HDMI(high-definition multimedia interface)インタフェース,コンポジット入力などの機能を備える。LVDS(low voltage differential signaling)インタフェースを経由して最大1366×768画素の液晶パネルに画像を出力できる。「フィリップスはテレビで30年の経験を持っている。リファレンスの設定そのままでも十分な画質を得る自信がある」(Fisher氏)。

Nexperia TV520/20のリファレンス・ボード。中央がシステムLSIのPNX853xシリーズ。左上のアンテナ入力端子の直下にある小さいLSIがシリコン・チューナー,その下が復調LSI
Nexperia TV520/20のリファレンス・ボード。中央がシステムLSIのPNX853xシリーズ。左上のアンテナ入力端子の直下にある小さいLSIがシリコン・チューナー,その下が復調LSI
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Nexperia TV520/20の構成図。PNX853xにほとんどの機能が集約されている
Nexperia TV520/20の構成図。PNX853xにほとんどの機能が集約されている
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PNX853xシリーズでは,従来,五つに分けていたLSIの機能を一つにまとめた
PNX853xシリーズでは,従来,五つに分けていたLSIの機能を一つにまとめた
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Nexperia TV520シリーズを使った液晶テレビの試作品も披露された
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