PR

 新日本製鉄(新日鉄)と住友金属工業(住友金属),神戸製鋼所の3社は,技術提携をさらに進めることで合意した。これは,3社のいずれかに買収提案があった場合,ほかの2社へ通知し,その対応を共同で検討することを決めた覚書の中で定めたもの。買収提案が,従来から提携関係にある2社にも影響するとみられることから,取り決めを交わした。

 これまでの提携として,新日鉄と神戸製鋼所が,住友金属への熱延鋼板供給協力を2005年4月に開始した。同時に,神戸製鋼所は住友金属へのチタン薄板の熱間圧延協力を始めている。このほか,住友金属の鉄源設備を共同で利用することになっており,既に住友金属から新日鉄に鋼片を供給している。神戸製鋼所にも供給する予定だ。

 高級鋼分野でも数量や鋼種の拡大を図る。2005年6月には,東アジア連合製鉄に,新日鉄が10%,神戸製鋼所が2%をそれぞれ出資。さらに,上工程を中心とした技術協力によるコスト競争力の向上や,相互の資材調達コスト削減にも取り組んでいる。

 これらに加えて今後,新日鉄と住友金属間では,環境やリサイクル面での協力の一環として,新日鉄で廃プラスチックを事前処理し,住友金属のコークス炉で処理する。これは,2006年度上期から実施する予定だ。加えて,災害時に備えたシステムのバックアップ体制に関する取り組みを進めるほか,両社グループ会社間で圧延用鋳造ロール事業を統合する計画もある。

 一方,新日鉄と神戸製鋼所間では,環境/リサイクル面での共同対応策を検討。新日鉄は高炉を改修するため,神戸製鋼所から型銑供給を受ける。

 現在3社は,提携関係を強化するために,各2社間で相手方の株式を0.41~5.01%保有している。さらに,こうした提携策を確実に実施することで,各社の企業価値の維持/向上を図れるとする。