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総括リーダーに就任するSelete代表取締役社長の渡辺久恒氏
総括リーダーに就任するSelete代表取締役社長の渡辺久恒氏
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半導体産業研究所所長の前口賢二氏
半導体産業研究所所長の前口賢二氏
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 2006年4月から始まる半導体の共同研究開発プロジェクト「つくば半導体コンソーシアム(TSC)」の概要が,3月29日に開かれた電子情報技術産業協会(JEITA)半導体部会の記者懇談会で正式発表された。つくば半導体コンソーシアムは,民間主導の半導体先端テクノロジーズ(Selete)と国主導の半導体MIRAIプロジェクトを連携させる試みであり,その総括リーダーとしてSelete代表取締役社長の渡辺久恒氏が就任することが正式に示された。

 論点になっていたSeleteとMIRAIの連携に関しては,当初,総括リーダーによる一元的な管理が期待されていたが,「民間プロジェクトと国家プロジェクトを統轄するのは現実的には無理」(半導体産業研究所所長の前口賢二氏)との結論に達した。総括リーダーには個別プログラムに対するテーマ選定や予算の重点配分といった権限はなく,「SeleteとMIRAIにまたがる案件や,テーマの重複などを調整する役割を期待したい」(前口氏)と言う。このため,実際にはSeleteとMIRAIの間で進めてきた情報共有をさらに強化するなどの取り組みによって連携を図っていく方向である。これに関しては,「まだ話せないが具体的な策を検討している」(渡辺氏)とする。

 なお,つくば半導体コンソーシアムは,これまで「つくば半導体R&Dプロジェクト(仮)」として検討されてきた取り組みであり,2005年7月に骨子が発表されている(関連記事)。今回正式発表された研究開発プログラムの内容は,2005年7月の骨子にほぼ沿っている。

 具体的には,メタル・ゲート/high-k技術,low-k/Cu配線技術,EUV露光/マスク技術,テクノロジCAD,生産システム技術については,民間資金でSeleteが実施する。特に先端プロセスに関しては平均的な技術を開発するのではなく,メンバー企業の中で技術的に最も進んだ会社の要求に合わせて作り込むという。一方,EUVマスク基盤技術,カーボン配線技術,LSIチップ光配線技術,ロバスト・トランジスタ技術に関しては,国の予算で進めるMIRAIの一部をSeleteが受託する形になる。極限CMOS技術,新構造トランジスタ技術に関してはMIRAIの実施母体である超先端電子技術開発機構(ASET)や産業技術総合研究所(AIST)が担当する。予算は140億円/年(5年間で700億円)であり,民間が100億円/年,国が40億円/年となる見通しである。