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図1 利用車番号を使った仕組み
図1 利用車番号を使った仕組み
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 国土交通省は,高速道路などでの決済に利用する自動料金収受システム(ETC)の車載器IDを使った「利用車番号」と呼ぶ識別番号を2006年度から民間に開放すると発表した。ガソリンスタンドや時間貸しの駐車場など民間企業が運営する施設で,クルマに乗ったままで料金決済が可能になる。これまでETCのIDは非公開だったため,有料道路での決済にしか利用できていなかった。ETCの国内での搭載台数は累計で約1100万台に達しており,インフラとしての活用が切望されていた。

 ただし,今回開放する利用車番号はETCで利用しているIDではないため,現在持っているETCカードでの決済はできない。民間のサービス業者は,別途ユーザーとの間に契約を結んでユーザーの口座番号を登録し,そこから代金を引き落としする必要がある(図1)。しかも,口座番号はETC車載器と1対1での対応となるため,ETCカードを持っている他人に車両を貸した場合でも自分(貸し手)が登録している口座で決済を受けることになる。

 一方,利用車番号を使う利点としては,同じユーザーであっても申請のあった民間サービス企業ごとに異なる識別番号が付与されるため,ある企業でデータベースから利用車番号が漏れても他社に被害が及ばないことを挙げている(図2)。ETCのシステムを利用したい民間サービス企業は,まず道路システム高度化推進機構(ORSE)に利用車番号の提供を求める申請が必要となる。ユーザーからETC車載器の管理番号を提示してもらい,その番号をORSEに照会すると利用車番号の提供を受けられる。

 その一方で民間サービス企業は路側機メーカーとの契約が必要となる。さらに契約した路側機メーカーはORSEに申請して,路側機で利用車番号を検知できるようになる暗号システムの仕様を開示してもらい,それを路側機に組み込む必要がある。

 費用については,利用車番号の提供と路側機の設置に申請料が掛かる。利用者番号の提供は申請数に応じて変わる。WWWサイトを利用した場合,500件以下は5000円,500件~1000件が1万円,1000件~2000件が2万円,2000件~5000件が3万円,以降は5000件ごとに1万円となる。ただし,大規模な契約の場合は別途申請料を相談する。路側機の設置に掛かる申請料は1基当たり1万円。路側機に提供する暗号変換ソフトウエアは無償で提供する。

 システム自体の価格については,販売メーカーにより異なるとしているが,現在のところ路側機1台と決済用の認証システムを組み合わせた小規模なシステムで1000万円程度は掛かるだろうとしている。

図2 利用車番号の利点
図2 利用車番号の利点
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