PR
ユニデン 技術本部上席執行役員の板橋隆夫氏(右)とユニデン・ディレクトイン 常務執行役員の菊池英雄氏
ユニデン 技術本部上席執行役員の板橋隆夫氏(右)とユニデン・ディレクトイン 常務執行役員の菊池英雄氏
[画像のクリックで拡大表示]

 ユニデンは2006年5月に追加するデジタル家電分野の5製品(Tech-On!関連記事1)について,3月31日に都内で記者会見を開いた。席上で,同社の技術本部上席執行役員の板橋隆夫氏は,「我々は最後発ではあるが,設計と開発を自力で担うテレビ・メーカー。今後も半年サイクルで新製品を追加していきたい」と,薄型テレビに懸ける同社の意気込みを述べた。

ラインアップ拡充でブランド強化


 今回ユニデンが,液晶テレビのラインアップに追加した42インチ型と37インチ型で採用したパネルはいずれも台湾製。会見では調達先を明らかにしなかったが,42インチ型のパネルは同社が従来から液晶パネルを調達している台湾Chi Mei Optoelectronics Corp.の製品,37インチは台湾AU Optronics Corp.の製品であるもようだ。

 販売とマーケティングを担当するユニデン・ディレクトイン 常務執行役員の菊池英雄氏は,「顧客からは37インチ型への要望がかなり強く聞こえていた。42インチ型までラインアップが充実したことで,従来製品にも好影響がありそう」と期待する。

 菊池氏によると同社の液晶テレビ事業は昨年10月に参入以降から「月間3000台~4000台の出荷を続けており,ほぼ想定レベル」の販売を達成しているという。ただし,直販という販売方式で成功するためには「消費者に安心してもらえる知名度が必要」とする。3月14日に発表した東京ヤクルトスワローズとの提携(Tech-On!関連記事2)はそのための手段の一つと位置づける。

 今回新製品として追加された製品のうち,デジタル・カメラ,PDPテレビとHDDレコーダーのセット商品の2つは自社生産品ではなく,他社からOEM供給を受ける。これも取り扱い製品の幅を広げてブランド力を強化する意味合いが強いという。

スピード開発を重視


 板橋氏は「開発で心がけているのはスピード」と述べ,市場の変化,価格下落の速いデジタル家電の市場で生き残るためには,新製品を短期で開発できる力が重要だという見方を示した。具体的な例として,2005年10月に発売した同社初の薄型テレビが2004年11月から約11カ月でゼロから開発した,開発開始から3カ月後の2005年2月末には動作する試作品ができていた,第1弾製品を発売した翌月には今回の新製品の試作が終わっていたといった裏話を披露した。

 開発スピードを上げるために,「ユーザーにとって無駄な機能は極力省く」(板橋氏)方針を貫き,機能を絞り込んだ。この結果,少ない開発人員(会見では明らかにしなかったが,日経ビジネス2005年8月22日号の記事によると約40人)での開発を可能にした。例えば,「2画面表示機能のように,ほとんどのユーザーが使わないと思われる機能」(板橋氏)を徹底的に省いた。今回新製品として外付けの地上デジタル放送チューナーを開発したが,液晶テレビへの内蔵を見送ったのも「現時点ではまだ必要性を感じないユーザーの方が多い」と判断したからだ。

 新たに発売した外付けの地上デジタル放送チューナーでも,受信中の番組名や字幕の表示といった機能こそあるものの,他社製品では一般的なBS/CSデジタル放送の受信機能や電子番組表(EPG)機能,データ放送受信機能,電話回線やブロードバンド回線を使って放送局側に情報を送る機能などを省いている。こうして機能を絞り込んで開発項目を減らし,部品の選定開始から約7カ月で製品化までこぎ着けた。

コンパクトで上質な印象を受けるデジタル・カメラ。海外メーカーからのOEMと見られる
コンパクトで上質な印象を受けるデジタル・カメラ。海外メーカーからのOEMと見られる
[画像のクリックで拡大表示]
ユニデン・ブランドでPDPテレビとセット販売するHDDレコーダーはパイオニアからのOEM
ユニデン・ブランドでPDPテレビとセット販売するHDDレコーダーはパイオニアからのOEM
[画像のクリックで拡大表示]
地上デジタル放送チューナーの背面。データ放送や放送局へのデータ送信の機能を省略したので,電話線端子やEthernet端子がない
地上デジタル放送チューナーの背面。データ放送や放送局へのデータ送信の機能を省略したので,電話線端子やEthernet端子がない
[画像のクリックで拡大表示]