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 フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは,2006年4月4日に大阪市内で記者会見を開催,関西地区において同社の組み込み事業を強化すると発表した。

 まず大阪の販売拠点の人員を3倍に増やした。具体的な人数は明かしていないが「従来は1ケタだったところを2ケタにした」(同社)。人員増に合わせ,売り上げも3倍増を目指すという。現在は関西地区の売り上げは全国の売り上げの20%に満たないとするが,「いずれは半分くらいまでいってもいい」(同社代表取締役社長の高橋恒雄氏)とする。

 さらに,大阪営業所内に家庭内のネットワーク機器の相互接続試験や車載機器メーカーの支援,IP電話機器の音声品質と相互接続性の検証を実施する「アプリケーション・ラボ」を開設する。国内の同様の拠点としては,2004年12月に開設した東京ラボ,2005年3月に開設した名古屋品質・テストセンターがある。

 加えて,関西の大学との連携も強化する。既に大阪大学からインターン(教育実習)学生を受け入れているほか,同社社員による講演を実施済みだが,2006年度には大学院生向けに情報ネットワーク学実習を始める。

 ユニークなのが,一般消費者市場向けのマイコン・キットの販売である。九十九電機と共同で,大阪有数の電気街である日本橋の店舗で販売する。マイコン・キットには,同社の8ビット・マイコンやデバッグ用モジュール,RS-232C,LEDなどを搭載した本体ボード,ソフトウエア開発ツール「CodeWarrior」,USBケーブルを同梱する。「マイコン・ユーザーのすそ野を広げ,よく言われる『理科離れ』の歯止めの一助にしたい」(高橋氏)と,強い思い入れを示した。発表会場には,同社の仙台デザイン研究開発センターの「マイコンクラブ」による照度計や簡易オルガンなどの開発品を展示・実演した。

 高橋氏によると,外資系の半導体企業の中には「関西地区から手を引いているところもある」という。そうした中で同社が関西での事業を強化するのは事業補完ができる見込みがあるからだという。「大手機器メーカーに対して,『社内の半導体部門が手の回らないところを補完します』というメッセージを送ったところ,反響が出ている」とする。国内メーカーの半導体部門は「以前なら,商談があれば何でもやる」としていたが,現在は取捨選択するようになってきたことも追い風とみる。