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 三菱化学は,世界的なポリカーボネート(PC)樹脂の需要増大に対応するために,同社の黒崎事業所(北九州市)の製造設備を増強する。具体的には,PC樹脂製増設備と,PC樹脂の中間体であるジフェニル・カーボネート(DPC)製造設備を2008年3月に完成させる予定だ。それぞれの年間の生産能力は,6万tと10万t。

 現在,世界でのPCの需要は約260万t。今後も1年間で7~8%ずつ成長するとみられ,特に黒崎事業所の周辺では,自動車を中心とした需要が見込める。さらに,大きな市場である中国などアジア諸国に近く,ひびきコンテナターミナルなどの物流インフラも整っていることから,三菱化学は黒崎事業所での増産を決めた。

 今回の増設に伴って同事業所では,現在稼働しているPC重合設備2系列のうち,1975年から稼働している1系列(生産能力は2万t)を停止する。新設備には,コスト競争力があり,環境面にも配慮した製造技術を採用。今回の増設が完了すると,2000年から稼働している1系列と合わせて,年間で8万tの設備能力を持つことになる。

 そのほか三菱化学は,中国での生産量も増やす。既に2005年末,中国石油化工股〓(〓は「人偏」に「分」,本社北京市)と,PC樹脂とその原料であるビスフェノールA(BPA)の製造会社を設立することで合意しているが,2008年の生産開始に向け,本格検討を始めた。中国の製造会社も黒崎事業所と同じく,PC樹脂が6万t/年,BPAが10万t/年の生産能力を備える計画だ。