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図1 開発した符号化システムを利用した4K×2Kの映像
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図2 KDDI研究所が開発した符号化システム
図2 KDDI研究所が開発した符号化システム
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 KDDI研究所は,4K×2K(4096×2048画素)のデジタル映像をソフトウエアでリアルタイムに符号化するシステムを開発した。MPEG-2で符号化した場合のデータ符号化速度は40Mビット/秒である(図1)。今回開発したシステムは,情報通信研究機構(NICT)の委託研究「ソフトウェア符号化に関する研究開発」の成果の一部である。「高精細映像をソフトウエア処理で符号化する取り組みは多いが,実際にシステムを構築して動作させる例は今回が初めて」(KDDI研究所)という。

 KDDI研究所は8台のパソコンをクラスタ接続することで,ソフトウエアによるリアルタイム符号化処理を可能にした(図2)。4K×2Kの映像を8分割し,各領域の符号化を8台のパソコンにそれぞれ割り当てて符号化する。各パソコンは動作周波数が3GHzのマイクロプロセサと4Gバイトの主記憶を搭載している。

 今回のシステムの特徴は,複数のパソコンを使って並列処理することを前提としてソフトウエアを開発した点にある。8台のパソコン間を高速に連携できるような管理ソフトウエアを開発したという。例えば,シーンによっては分割した領域ごとにデータ符号化速度を変えた方が映像を鮮明にできる場合がある。新規に開発した管理ソフトウエアはピクチャごとにシーンを解析して,各領域のデータ符号化速度を算出しているという。符号化処理の計算量によってパソコンごとに計算時間が異なるため,リアルタイムでの符号化処理を実現するには管理ソフトウエアの開発は必須だったという。

 今回,KDDI研究所が開発したシステムは映像符号化方式としてMPEG-2を採用していたが,用途に応じてH.264/MPEG-4 AVCやJPEG2000への変更も可能という。また,接続するパソコンの台数を増やせば,さらに高精細な映像であってもソフトウエアで対応できるとする。