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 GE東芝シリコーンは,オイル漏れを従来品に比べて約75%減らした放熱対策用シリコーン・グリース「TIG210BX」を発売した。マイクロプロセサやパワー半導体などと,ヒートシンクといった放熱部品の接合面に塗布して,放熱性を高める用途を想定する。パソコンやサーバー,車載機器,電源モジュールといった機器に向ける。高温環境下で用いるうちに半導体とヒートシンクの熱伝導性が悪化してしまうという,シリコーン・グリースがこれまで抱えていたオイル漏れに起因する問題を解決できるとする。熱伝導率は2.1W/m・K,熱抵抗は厚さ45μmのシリコーン・グリース膜のときに18mm2K/Wと,従来のシリコーン・グリースと同等の性能を確保する。粘性の目安である張度は340であり,粘性が低いので取り扱いは容易とする。2006年4月19日~21日に幕張メッセで開催される「第8回 熱対策技術展」に出展予定である。

 放熱対策用シリコーン・グリースは,金属酸化物を使った熱導電性の微粒子(フィラー)をシリコーン・オイルに配合したもの。今回のシリコーン・グリースは,シリコーン・オイルとフィラーをそれぞれ工夫した。シリコーン・オイルは,粘性を高めることなく漏れ出しを少なくできるような高分子構造に改良した。フィラーは,金属酸化物の表面処理を見直し,凝集させることなくシリコーン・オイル中に分散できるようにした。こうすることで,シリコーン・グリース膜の放熱性が均一になるとする。

 GE東芝シリコーンは,今回の製品よりもオイル漏れをさらに抑えた放熱対策用シリコーン・グリース「XS50-C2351」の開発も完了しており,顧客からの要望があれば販売できるという。オイル漏れを従来比で90%近く抑えられるとする。熱伝導率は1.5W/m・K,熱抵抗は厚さ50μmの膜を形成のときに24mm2・K/Wである。張度は290と,同340のTIG210BXに比べて多少粘性が高い。

<申し入れ> 記事公開当初に,「放熱対策用シリコーン・グリースは,金属酸化物を使った導電性の微粒子(フィラー)をシリコーン・オイルに配合したもの。ヒートシンクと半導体の間にシリコーン・グリースを使うことでヒートシンクと半導体の接合面に厚さ数十μmのシリコーン・グリース膜がすき間なく広がり,半導体が発する熱を効率良くヒートシンクに伝える。ただし,従来のシリコーン・グリースは高温になる機器で用いると,シリコーン・オイルと共にフィラーが外部に漏れ出す問題があった。こうなるとヒートシンクと半導体の接合面に空孔が生じてしまい,半導体からヒートシンクへの熱伝導性が悪化してしまう。さらに漏れ出したシリコーン・グリースがプリント配線基板上の配線を短絡させてしまう問題もあったという。このため,高温環境下で用いる機器では,放熱シートを使って半導体とヒートシンクを接合させていた。ただし,ヒートシンクと半導体がそれぞれ接触する面に凹凸があると,放熱シートでは空孔が生じてしまい,熱を逃がしにくくなる問題があったとする」としましたが,GE東芝シリコーンから上記について「金属酸化物は熱伝導性の微粒子(フィラー)」である,「フィラーが外部に漏れ出す点は非常に稀」である,さらに「現在は機器設計する際にこのような障害が発生しないように対策が施されているため,これらの問題は生じていない」との申し入れがありました。この申し入れに従い,記事を変更しました。