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図1◎高精度と小型化を両立させた形彫放電加工機 小型の精密金型の加工に向く
図1◎高精度と小型化を両立させた形彫放電加工機 小型の精密金型の加工に向く
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図2◎コネクタを加工するための金型 左の先端に微細な凹部が加工されている。材料はSKD61
図2◎コネクタを加工するための金型 左の先端に微細な凹部が加工されている。材料はSKD61
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図3◎先端に刻まれた凹部の拡大図 凹部の左右の角の半径(コーナーR)が5μmと小さい
図3◎先端に刻まれた凹部の拡大図 凹部の左右の角の半径(コーナーR)が5μmと小さい
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図4◎深さ方向に高精度加工できることを示すサンプル 右端上面の研磨面(鏡面に見える面)とそれにつながる放電加工面(グレーに見える面)との段差が±1μmとなっている
図4◎深さ方向に高精度加工できることを示すサンプル 右端上面の研磨面(鏡面に見える面)とそれにつながる放電加工面(グレーに見える面)との段差が±1μmとなっている
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 牧野フライス製作所は,精密金型向けに加工精度を高め,かつコンパクトにした形彫放電加工機「EDAC1」を開発,2006年4月12~15日まで「インテックス大阪」で開催された金型加工に関する技術展「INTERMOLD2006」に出展した(図1)。本体の構造を見直して剛性を高め,加工精度を±2μmと従来の±3~4μmよりも向上させた。携帯電話機のコネクタ用の金型など,高い精度が必要な小物のワークの加工に適する。

 本体を正面から見て前後方向に動くY軸に門型構造を採用してベッドに搭載。併せて,前方向にフルストロークした場合でも,Y軸がベッドからせり出さない(オーバーハングしない)ように設計を変更した。これらにより,本体の剛性が高まった。

 加えて,熱変位の影響を小さくするために全体のコンパクト化を図った。設置面積で見ると,従来は幅1800×1800mmだったのに対し,新しい形彫放電加工機は幅1160×奥行き1870mmだから,3割以上小さくしている。大型の機械は熱容量が大きく,外部の熱を徐々に蓄えていっていったん温度が上がると下げるまでに時間がかかる。これに対し,小型の機械は温度が上がってもすぐに下げられるため,熱変位の影響を緩和できるという。
 
 全体の小型化に併せて,X軸,Y軸,Z軸のストロークも短くなった。これにより,ワークと放電加工機の金型との距離が小さくなるため,ストロークの制御が楽になった。こうした見直しの結果が,精度の向上につながった。
 
 同社は加工サンプルとして,コネクタを加工するための小さな精密金型を展示した(図2,3)。凹部の左右の両角(コーナーR)を半径5μmにまで鋭角化できた。従来は半径15μmだった。

 深さ(Z軸)方向に高精度に加工できることを示すサンプルも展示した(図4)。研磨面と放電加工面の境界面の段差を±1μm以下にできた。要求精度が厳しいワークの放電加工でもオーバーカットを防げる。

 ストロークはX軸220×Y軸180×Z軸220mmで,テーブルの大きさは350×250mm。最大ワーク質量は50kgで,最大電極質量は5kg。