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代表取締役社長の浦野文男氏
 ペンタックスの2005年度決算(2005年4月~2006年3月)は,売上高が対前年度比6.5%増の1422億1100万円,営業利益が同16.8%減の29億8500万円と増収減益だった。同社は決算発表の10日前に業績予想を大幅に下方修正している。決算説明会では代表取締役社長の浦野文男氏が冒頭でこれに触れ,自らの減俸など,経営陣の引責について発表した。

 当初予想を下回った要因は,ライフケア事業の売り上げが未達に終わったことや,オプティカルコンポーネント事業で部品の販売単価の下落が想定を上回ったこと,特別損失を約32億円計上したことなど。特別損失の内訳は,欧州の販売会社やフィリピンの工場を整理したことに伴うリストラ費用やデジタル・カメラの過年度特許使用料などとしている。

Samsung Techwinとの協業成果第2弾は秋に

 一方で,2005年5月に発表したコスト削減計画は,当初目標を上回るペースで進捗した。年間38億円の削減を目指していたが,43億円の削減を達成している。特に大きく改善したのがイメージングシステム事業。計画の14億3000万円に対して22億円を削減した。デジタル・カメラの部品共通化,内製化を,2005年秋に発売したモデルから実施したことなどが奏功した。こうした施策が効いて,イメージングシステム事業は売上高が前年実績を約10%上回る692億円,営業損失も前年度の28億円に対して12億円と回復基調にある。下期単体では4億円の黒字を計上した。

 デジタル・カメラの販売台数は280万台,うち一眼レフ機が12万台だった。2006年度(2006年4月~2007年3月)は一眼レフ機を23万台に押し上げ,コンパクト機を含めた合計で310万台とする計画だ。浦野社長は「一眼レフに注力する。コンパクト機は台数を追わずに利益を重視する。在庫管理を徹底する」と事業方針を説明する。一眼レフ機での韓国Samsung Techwin Co., Ltd.との協業もいよいよ本格化する。第1弾製品はペンタックスが開発したものだったが,第2弾は両社で共同開発したものを2006年秋ころに投入する予定だ(Tech-On!関連記事1)

「内視鏡はオリンパスが強かった」

 ライフケア事業は23%の増収,18%の増益と好調だったが,業績予想の下方修正の最大要因に挙げられた。北米市場でオリンパスが投入したハイエンドの内視鏡が好調に推移し,下期にその影響を受けたためだ。「世界中の研究機関や大学と手を組んで,2006年度下期には競争力ある新製品を投入する」と浦野社長は巻き返しを誓う。

 オプティカルコンポーネント事業は減収減益,特に営業利益は38%減と低迷した。同社が扱う品目の多くで価格が想定以上に下落したという。今後は,これまで国内で製造していた微小レンズの生産を中国に移管する,増設工事中のベトナム工場でデジタル・カメラ・モジュールを一貫生産するなどして,コストの削減を図る(Tech-On!関連記事2)

 2006年度の同社全体の業績としては,売上高1575億円(対前年度比10.8%増),営業利益71億円(同137.9%増),当期純利益34億円(同322.4%増)を見込んでいる。

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