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 スカイパーフェクト・コミュニケーションズは記者発表会を開催し,2005年度(2005年4月~2006年3月)決算と今後の事業展開について説明した。2005年度の連結決算は営業収益が前年度比11.2%増の823億円,営業利益がマイナス2億6100万円の赤字,経常利益が1億600万円だった。2004年度は営業利益が28億2600万円,経常利益が36億8100万円だった。壇上で「今回は私が発表する最後の決算」と前置きした代表取締役社長の重村一氏(2006年6月27日の株主総会後に現 常務取締役の仁藤雅夫氏が代表取締役社長に就任予定)は「今回の減益は予測の範囲内」と振り返った。

 連結決算で営業利益が赤字に転じた最大の理由は,光ファイバ網を使った多チャンネル放送サービス「スカパー!光」(2006年4月に「光パーフェクTV(ピカパー!)」から名称を変更)を運営するオプティキャストや,STBのレンタル事業を受け持つスカパー・マーケティングへの投資がかさんだことである。経常利益は,オプティキャストがマイナス23億2400万円,スカパー・マーケティングがマイナス9億8700万円だった。将来のメディア環境の変化に追随するための戦略的な投資であるとし,想定内であることを強調した。CS放送サービス「スカパー!」および110度CS放送サービス「スカパー!110」を行うスカイパーフェクト・コミュニケーションズ単体の業績は堅調で,営業収益が743億円,経常利益が32億6100万円だった。

新規加入件数が久々に増加

 2005年度の新規加入件数は52万件で,2004年度から約8万8000件増加した(図1)。このうち約3万9000件はケーブルテレビ足立の筆頭株主になったことに伴うものである。新規加入件数が5万件程度増加したことについて「4年前のサッカーのワールド・カップで加入件数が増えて以来,ここ数年は新規加入件数が減少していた。2005年度は利益を度外視してでも加入者数を増やすことを目標に積極的な販促活動を行うことに決めていた」(重村氏)とし,アンテナ無料取り付けキャンペーンなどが功を奏したと説明した。

 2006年度(2006年4月~2007年3月)の業績見通しは,営業収益が900億円,経常利益が10億円である。新規契約件数は53万件を見込む。53万件のうち,スカパー!が25万~30万件,スカパー!110が18万~20万件,スカパー!光などの有線放送サービスが7万~12万件と予想する。

HDD内蔵STBを投入

 スカパー!,スカパー!110,スカパー!光の3サービスそれぞれで契約件数の増加を図る狙いを示した(図2)。スカパー!では,2006年度中ごろに,HDDを内蔵した新しいSTBを投入する予定であることを明らかにした。HDD内蔵STBのレンタル費用は,「現在のSTBのレンタル費用である月額300円の2倍強になる見込み」(仁藤氏)とした。また,符号化方式にH.264を使ったHDTV放送を検討していくとした。スカパー!110では,110度CSチューナー内蔵テレビの販売が好調であることを生かすために,HDTV放送のチャンネルを拡充する考えを示した。スカパー!光については,NTTグループなどによるFTTHサービスの普及に期待しており,視聴エリアの拡充などを進めたいとした。スカパー!光を運営するオプティキャストは2009年度に黒字化する計画であり,そのときの加入件数として80万~90万件を想定しているとした(図3)。

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図1 2004年度と2005年度の新規加入件数と解約率
図1 2004年度と2005年度の新規加入件数と解約率
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図2 3サービスそれぞれで契約件数の増加を図る
図2 3サービスそれぞれで契約件数の増加を図る
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図3 「スカパー!光」の加入件数は現時点で約1万700件
図3 「スカパー!光」の加入件数は現時点で約1万700件
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