DMC-L1の構造説明模型 手前に見えるレンズは初代ヴィーナスエンジンを内蔵する。日経マイクロデバイスが撮影。
DMC-L1の構造説明模型 手前に見えるレンズは初代ヴィーナスエンジンを内蔵する。日経マイクロデバイスが撮影。
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カタログを見た印象に比べて,実物のLUMIX DMC-L1はかなり大きい。 日経マイクロデバイスが撮影。
カタログを見た印象に比べて,実物のLUMIX DMC-L1はかなり大きい。 日経マイクロデバイスが撮影。
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 松下電器産業が6月21日に発表したデジタル一眼レフ・カメラ「LUMIX DMC-L1」(Tech-On!関連記事1)は,画像処理SoCとして今回開発した「ヴィーナスエンジンIII」を搭載している。このチップは65nmノードのプロセスで製造する。130nmノードのプロセスで作る,前世代の「ヴィーナスエンジンII」より機能や性能は向上したが,消費電力は20%低減した。

 発表会場にいた開発担当者によると,今回の機種向けには,ヴィーナスエンジンIIでは処理性能が足らなかった。これがIIIを開発した基本的な理由である。IIに比べてIIIは単位時間当たりに入力できるデータ量が約2倍,扱える画像センサーの最大画素数は約1.5倍になった。最大動作周波数はIIが50MHzだったがIIIは100MHzである。また,色信号の雑音低減能力が大幅に向上したという。

 IIに比べてIIIの回路規模は大きくなったものの,製造プロセスを微細化するなどの効果で,消費電力は2割低減したとする。松下の65nmプロセスで作るチップとしては(Tech-On!関連記事2),ヴィーナスエンジンIIIが2~3品種目になるという。

 なお,ヴィーナスエンジンIIIはUniphierベースではない。「モーターやセンサーなどに関連した処理は,他の製品へ適用することは難しい。カメラ開発部門の中では設計の再利用は行っているが,全社へ展開するのは現時点ではあまり現実的とは言えない」(同開発担当者)。

レンズには初代ヴィーナスエンジン

 ヴィーナスエンジンIIIはワーキング・メモリーのシンクロナスDRAMと一緒にカメラ本体に内蔵されているが,DMC-L1はもう一つヴィーナスエンジンを積む。すなわち,レンズに初代のヴィーナスエンジンを搭載している。これで手振れ補正やモーターの制御を実行する。画像処理は実行しない。