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 ブリヂストンは2006年10月4日、都内で記者会見を開催し、今季のF1での結果と、母国で開催するF1日本グランプリに向けた展望を語った。


図1◎ブリヂストン代表取締役社長の荒川詔四氏。
 今季F1ではタイヤ交換が復活したほか、今季限りでライバルであるMichelin社がF1から撤退するため、激しいタイヤ争いが展開されている。2005年は同社にとって不本意な結果に終わったため、2005年シーズン終了後、タイトル奪還を目標に設計・開発・生産を進めたという。

 2006年と2005年のタイヤの違いとして、タイヤが路面から離れた時の表面の粘着力の違いを挙げた。2006年のタイヤは、水あめのように糸を引く粘りがあるのが特徴(図2)。このような粘着力のあるソフトなコンパウンドを開発したことによりグリップ力が増した。さらにコンパウンドをソフト化しつつ、摩耗量を低減する構造を開発した(図3)。このタイヤは2003年ごろから開発を進めていたものという。


図2◎2006年のタイヤは、上部のタイヤ表面と下部の路面との間に糸を引くような粘着力を持たせたことが特徴。
 
図3◎4本の溝があるタイヤの断面図に走行後の摩耗状況を示したもの。2006年のタイヤは2005年より摩耗が少ない。


図4◎2006年のタイヤ。触っただけで表面の粘着力が感じられる。
 
図5◎レース終了後のタイヤ表面。

 新タイヤを開発した結果、今季は序盤こそ低調だったものの中盤から復活し、中国グランプリが終わった時点でコンストラクターズ・ドライバーズの両タイトル獲得まであと一歩というところまで来ている。同社社長の荒川詔四氏は「日本GPは両タイトル獲得に重要なレースであり、ぜひともブリヂストンタイヤを使うドライバーに勝利してもらいたい」と語った。

 2007~2010年はタイヤを供給するメーカーがブリヂストン1社のみとなる。これに対し、「本当は競争していきたかったが仕方ない。競争相手がいなくなっても、安全で最高の品質を目指し、今年以上に白熱したレースができるよう全力を尽くす」(同社)とした。2007年からは、同社がコースごとにタイヤを選定し、全チームに同じものを供給するという。

 ブリヂストンは1997年からフル参戦し、10年目という節目の年にドイツGPで通算100勝目を挙げ、中国GPで103勝に達した。欧州のみならず米国、アジアなどグローバルに展開しているF1は、参戦することでブリヂストンの認知度を高め、勝利を重ねることによってブランドイメージを向上できる最良の舞台であるとした。


図6◎ゲストとして登場したスーパーアグリF1チームの鈴木亜久里代表(中央)と佐藤琢磨選手(左)、山本左近選手(右)。


図7◎ブリヂストンの長年のパートナーであるスクーデリア・ フェラーリ・マールボロのJean Todt監督(中央)、Michael Schumacher選手(左)、Felipe Massa選手(右)も登場した。


図8◎2006年限りでF1ドライバーを引退するMichael Schumacher選手に、長年の貢献を感謝してプレートが贈られた。Schumacher選手は1999年からブリヂストンタイヤで走り、通算58勝し5度のドライバーズチャンピオンを獲得した。