カシオ計算機は,2006年度中間期(2006年4月~9月)の業績を発表した。売上高は前年同期比9.6%増の3005億7400万円,営業利益は同17.6%増の231億9800万円だった。21%の増収,56%の増益だった4月~6月期に比べると7月~9月期の成長率はやや鈍化しつつあるものの,好調を維持している。
エレクトロニクス事業が16.4%の増収,36.7%の増益と大幅な伸びをみせた。携帯電話機などを扱うMNS部門で33.7%,デジタル・カメラなどを扱うコンシューマ部門で9.3%の増収となった。下期もこの好調は続き,携帯電話機の売り上げは通期で310億円,デジタル・カメラは200億円,前年同期実績を上回る見通しだ。
デバイスその他事業は17.9%の減収,95.0%の減益と前年同期比で大きく落ち込んだ。TFT液晶パネルの単価下落や販売数量の減少が響いている。今後は,ポータブルGPSなどの新規アプリケーションへの採用や,携帯電話機向けの売り上げ比率の拡大,台湾HannStar Display Corp.との協業(Tech-On!関連記事)などで収益の改善を図る。
同社は通期の業績予想を上方修正した。連結売上高は前回予想の6200億円から6300億円(前年度比8.6%増)へ,営業利益は500億円から510億円(同18.3%増)へ引き上げた。
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