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 日清製粉グループ本社と日清エンジニアリングは,高周波熱プラズマ法を利用して「合金ナノ粒子」の開発に成功した。数種類の原料粉末(金属粉)をプラズマ炎中に入れて蒸発させることにより製造するこの合金ナノ粒子は,融着や酸化を起こしにくいため,粉末のままユーザーに提供できる。配線基板の回路形成向け導電性インクや導電性ペーストをはじめ,さまざまな電子部品の金属材料として使えそうだ。

 金属ナノ粒子開発の現在の主流は「湿式法」。これで製造した同粒子は液体に分散した形で提供される上,多元系の合金化は難しいという。これに対し日清製粉グループが開発した新製法は「乾式法」で,2元系合金だけではなく多元系合金にも適用できる。無論,湿式法とは異なり,供給形態は乾燥粉末で,価格は今より安くなる見込みだ。

 新しい製法で製造した合金ナノ粒子には例えば,平均粒子径が30~50nmの「銀-パラジウム粉末」や,20~40nmの「銅-ニッケル粉末」などがある。今回の成果は,2006年11月7日に開催した「国際粉体工業展2006」にパネル展示されている。