三菱樹脂は,2006年11月1日,主力の長浜工場(滋賀県長浜市)内に新工場棟を建設すると発表した。携帯電話機など情報電子分野向け樹脂フィルムの生産増強を図る。新工場は,2007年3月竣工,4月に稼動開始の予定。投資額は約10億円。需要拡大を受け,現状の工場では更なる増産が難しいことから,新工場の建設を決めた。
新工場では,PEI(ポリエーテルイミド)樹脂フィルムの増産に力を入れる。PEI樹脂は220℃という耐熱性や音響特性が評価され,携帯電話機やカー・オーディオで,スピーカーの振動板や絶縁材料としての採用が増えているという。その後順次,その他の樹脂フィルムの増強を図る。
同社の2006年度の樹脂フィルム全体の売り上げ見込みは40億円程度。2009年度には生産力の増強などで60億円増の100億円程度の売り上げを見込むとしている。