IEEE(米電気電子技術者協会)は,大規模な回収・交換に発展したソニーエナジー・デバイス製Liイオン2次電池の事故を受け,同電池の信頼性を向上するための規格「IEEE 1625」を改訂する。この作業は,IEEE 1625 working group内で行われ,今後18カ月以内に終了する予定という。
IEEE 1625は,ノート・パソコン用Liイオン2次電池の信頼性を向上するため,同電池の設計や製造,品質や信頼性の評価などについて最小限の指針を定めたもの。2004年に規格化された。別名で,「IEEE Standard for Rechargeable Batteries for Portable Computing」と呼ばれている。
IEEE Standards Association New Technical Programs ManagerのEdward Rashba氏は,「1625の改訂作業は世界の企業が力を合わせたものになる。米Apple社,米Dell社などの大手パソコン・メーカーや,ソニーや三洋電機などの電池メーカーが参加に興味を示している」という。改訂に向けての会合は,米国やアジア地域で2カ月に1度開かれる。最初の会合は,米カリフォルニア州サンタクララ市にある米Intel Corp.で,2006年11月15日と16日に開催される予定だ。