米Tektronix, Inc.が,WiMAXテスト・ソリューションを展開している。10月に発表した業界初というモバイルWiMAX用プロトコル監視プラットフォーム「K1297-G35」(発表資料,日本語)に続き,研究開発(R&D)用WiMAXテスト・ソフトウエア「RSA-IQWIMAX」を投入した(発表資料,日本語)。Tektronix社のリアルタイム・スペクトラム・アナライザ「RSA3408A」と一緒に用いるRFテスト・ツールとして,10月に提携した米LitePoint Corp.(発表資料,日本語)と共同開発したもの。テスト結果は,LitePoint社のWiMAX用テスト・システム「IQmax」で使用することができ,R&Dから製造テストまで,エンド・ツー・エンドの統合テスト・ソリューションを提供するとしている。
RSA-IQWIMAXでは,固定無線通信用WiMAX規格(IEEE 802.16-2004)と高速移動通信用WiMAX規格(IEEE 802.16e-2005:モバイルWiMAX)に準拠し,OFDMおよびOFDMA信号のスペクトル測定と変調測定を行える。RSA3408Aは間欠的なイベントやランダム・イベントも捉えられ,RSA-IQWIMAXを併用することで,時間,周波数,変調などと相関させたマルチ・ドメイン解析が実現する。RSA-IQWIMAXは,RSA3408Aに接続した外部のパソコン上で動作し,オフラインでの解析も可能。テスト結果とIQmaxを連携させることもできる。IQmaxは,開発時における物理層検証から製造工程テスト,品質保証のための評価までをカバーしている。これらを組み合わせて使用すれば,R&D部門と製造部門で同じテスト・アルゴリズムやデータ・フォーマットを共用することも可能で,生産ライン立ち上げの迅速化などが図れるという。
また,K1297-G35は,基地局の監視ポートを活用し,RFツールなしにユーザー機器/基地局間インタフェース(R1)のIEEE 802.16e MACプロトコルを監視するもの。この監視ポートから,MACと物理層との間のインタフェースも監視可能で,無線インタフェース上でやり取りされるプロトコル・トラフィックをすべて確認できる。
同社は現在,RSA-IQWIMAXを113万4000円で販売中である。