沖電気工業とネットクリアシステムズは,ネットワークLSIの共同開発で提携した(発表資料)。ネットクリアの開発したプロセシング技術Real-Time Archtecture Processing Structure(RAPS)を活用するもの。データ/音声/画像などのサービスをIP網に統合するNGN(Next Generation Network:次世代通信網)に向ける。
RAPSは,リアルタイム・ソフトウエアを処理するCPUを含んだハードウエア技術。マルチタスク処理とリアルタイム処理が同時に求められるソフトウエアを高速に動作させることができる構造だという。この構造に,目的に応じたハードウエアの処理ブロックを追加することで,使用するアプリケーションに適した高速処理プロセサを実現できる。また,これを利用したプロセサは,既存のプロセサより高効率なため,クロック周波数を低く抑え,消費電力を低減できるとしている。
沖電気は,この高速かつ低消費電力,各種プロトコルに柔軟に対応できるといった特徴を持つRAPS技術によるプロトコル・プロセッサを,ネットクリアから導入する。これにより,Gビット/秒レベルの速度でIP処理できるLSIの開発を目指す。両社は,IPv4/v6の高速IP処理のほか,ルーティング,セキュリティ,QoSなどの処理も実現するLSIを共同開発していくことでも合意している。