GE横河メディカルシステムは,X線CT装置「LightSpeed VCT」シリーズのオプションとして,被曝量を低減できる心臓撮影用の新機能「SnapShot Pulse」など3機能の国内販売を2006年11月15日に開始した。
SnapShot Pulse機能を導入することで,従来は6~15mSVだった心臓撮影時の被曝量を6~9割削減できるという。従来手法ではX線を連続的に照射して心臓の状態を撮影した後に,心臓の動きが少ない画像を抜き出していた。今回は心臓の動きを監視しながら,動きが少ないときだけX線を照射して撮影することで,被曝量を抑えた。
CT検査の課題のひとつである被曝量を低減したことで,心臓検査で現在主流の冠動脈造影検査の被曝量5~10mSVと同等もしくはそれ以下になった。GE横河メディカルシステムでは,冠動脈造影検査からCT検査への置き換えが進むと見ている。
SnapShot Pulseなどの3機能は,欧州で2006年10月に発売済みで,米国でも2006年12月の発売を予定している。価格は1機能で1000万円である。LightSpeed VCT本体の価格は1億5000万円~1億8000万円。
LightSpeed VCTは国内で70台ほど稼働している。2006年度はそのうちの3割程度へ新機能の搭載を目指すとともに,新機能を搭載したLightSpeed VCTの国内販売目標を100台とした。