米Texas Instruments Inc.(TI社)と米Intellon Corp.は,Residential Gateway(RGW)製品の開発と販売で提携した(発表資料)。既存の電力線を使った家庭内ネットワークにおいて,データ/音声/動画像をIPで配信するトリプル・プレイ・サービスの実現を促進するもの。Intellon社の電力線通信用IC「INT6000」と,TI社のRGW製品向け開発プラットフォーム「UR8」アーキテクチャを組み合わせて製品を拡充し,最終的にはセット・メーカーに包括的なリファレンス・デザインを提供することを目指す。
UR8アーキテクチャは,マルチメディア・ゲートウェイ・プロセサ技術を中心に,ADSLおよびVDSL 2で接続性を高める技術。これにより,HDTV対応のIPTVなどを含む多様な機能を,家庭内ネットワークで実現できるという。これに基づくxDSL向けの新製品5品種を,2006年11月前半にも投入するとしていた。
INT6000は,物理層で最大通信速度200Mビット/秒の家庭内ネットワーク規格HomePlug AVに準拠している。これを使用することにより,既存の電力線や同軸ケーブルなどを利用した家庭内ネットワーク上で,HDTVの多重ストリーミングが可能になるとしている。遅延を感じることなく,家庭内の各端末で同時に視聴でき,次世代の家庭内AVアプリケーションに要求されるサービス品質(Quality of Service:QoS)性能を満たすという。