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ZTE社のCDMA2000 1x EV-DO対応端末「D90」
ZTE社のCDMA2000 1x EV-DO対応端末「D90」
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機能遷移キーを備えた試作品
機能遷移キーを備えた試作品
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数字キーの角にアルファベット・キーを配した試作品
数字キーの角にアルファベット・キーを配した試作品
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 中国ZTE Corp.の携帯電話機の中に,ちょっと変わったキーパッドを備えた機種がある。一見すると携帯電話機で一般的なテンキーのようだが,横一列に3個並んだ数字キーの間に突起状のキーが1列につきほぼ4個ずつ並んでおり,それぞれに26個のアルファベットが割り当てられている。
 
 このキーパッド技術は米Digit Wireless, Inc.が開発した。同社の創業者は,米Apple Computer, Inc.在籍中に「PowerBook」向けにタッチパッドやパームレストを開発したことで知られるDavid Levy氏である。タッチパッドやパームレストは,その後瞬く間に他社の機種にも広がった。

 その同氏がDigit Wireless社で手がけるのが,携帯機器向けの新しいキーパッド技術「Fastap」である。Fastapでは,ZTE社の端末に見るように通常の平面状のキー(lower key)に,突起状のキー(raised key)を組み合わせる。これにより,数字以外の文字入力やカメラ撮影やインターネット接続,メールの作成など特定の機能に遷移しやすくする。

 平面状のキーと突起状のキーは,自由に組み合わせることができる。アルファベットの配置にこだわらずに,特定の機能への遷移キーだけを割り当てることも可能だ。複数の突起キーを同時に押したときにそれが本来はどのキーを押すべき操作だったのかを前後のキーの押下状態から判断するアルゴリズムなどに,同社のノウハウがある。

 ZTE社のほかには,韓国LG Electronics Inc.がDigit Wireless社から技術ライセンスを受けて端末を製品化している。LG社の端末を販売するカナダの通信事業者の例では,Fastapを採用した端末を使うユーザーのARPU(average revenue per user,1ユーザー当たりの平均収入)が,非採用端末のユーザーに比べて97%多いという結果が出ているという。Digit Wireless社は,キー入力の利便性が増したことで,メールなどデータ通信の利用が増えたからだと分析している。