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 プラスチックス成形部品の特殊加工メーカーである佐藤ライト工業(本社津市)は,超耐熱性樹脂「Celazole PBIポリベンゾイミダゾール」(以下,PBI)を取り扱い樹脂に追加し,第一弾製品としてESD(静電気帯電防止)特性に優れた加工用母材「SPLAS ESD PBI」を2007年1月から発売開始すると発表した。同母材は,同社が得意とする圧縮成形を用いて開発したもの。帯電防止特性が要求される,ICチップトレイ,ICウエハガイド,ICウエハチャックといった半導体/LCDの製造装置などでの適用に向くという。同社は,今回の取り扱い樹脂の追加のために,現在唯一のPBIの製造元とされる米PBI Performance Product社と同樹脂の供給契約を締結している。

 PBIは,NASA(米航空宇宙局)とAFML(米空軍材料研究所)が共同で開発した高機能樹脂。熱分解温度は600℃を超え,荷重たわみ温度(HDT)は435℃,ガラス転移点が418℃。樹脂材料の中では極めて高い耐熱性を発揮するとされ,消防士向けの防護服などで使用されている。熱可塑性樹脂ではあるが,溶融しても流動しないため,単独で使用した場合には射出成形が不可能であり,加工方法には圧縮成形が用いられる。

 佐藤ライト工業が開発したSPLAS ESD PBIは,カーボン・ナノ・ファイバーを添加したPBI樹脂を圧縮成形した加工用母材。今回発売するのは「SCM7500」というグレード。表面抵抗率が106~9Ωと半導電性が付与されているため,高いESD特性を示す。カーボン・ナノ・ファイバーの添加量が4%程度と低く,機械加工性も通常グレードのPBIと同等としている。

 SPLAS ESD PBIは,200mm角の母材で,厚みは10/20/30mmの3種類を標準品とする。ただし,最大420mm角まで対応可能としている。価格はサイズにより異なる。SCM7500の主な物性値(代表値)は,引っ張り強度が138MPa(ISO 527),伸びが2.4%(同),曲げ強度が193MPa(ISO 178),曲げ弾性率が5.4GPa(同),シャルピー衝撃値が27.9kJ/m(Notch)。