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Tzero Technologies社製のHDMIとUWB無線のブリッジ機器。2007年4月に発売する。
Tzero Technologies社製のHDMIとUWB無線のブリッジ機器。2007年4月に発売する。
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Oxford Semiconductor社がWisair社のUWB用チップセットを用いて開発したIEEE1394と同軸ケーブルのブリッジ機器。
Oxford Semiconductor社がWisair社のUWB用チップセットを用いて開発したIEEE1394と同軸ケーブルのブリッジ機器。
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HANAの新しいロードマップ
HANAの新しいロードマップ
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 High Definition Audio-Video Network Alliance(HANA)は,2007 International CESに合わせて,会員企業が19社新たに加入して,計39社になったことを発表した。HANAは2005年12月に発足した,AV家電間でHDTV映像を伝送できるネットワーク仕様の策定団体。事実上,韓国Samsung Electronics,Co.,Ltd.が主導する。新メンバーには,半導体メーカーの米Analog Devices,Inc.,UWB(超広帯域)無線向け半導体メーカーの米Tzero Technologies,Inc.,米国の大手ケーブルテレビ事業者である米Cablevision Systems Corp.,米IBM Corp.などが含まれる。同時に「伝送媒体はこれまでのIEEE1394用ケーブルだけでなく,同軸ケーブル,無線,電力線にも対応していく」(HANAのチェアマンでSamsung社 Executive Vice PresidentのHeemin Kwon氏)と発表した。

同軸や無線での通信デモを公開

 今回は,参加メンバー中,米Pulse~LINK,Inc.,Tzero社,イスラエルのWisair Ltd.の3社が,同軸ケーブルや無線を伝送媒体としたHANAの実演を今回の発表会場や各社のブースで披露した。3社ともUWBチップを手掛ける半導体メーカーである。ただし,3社のうちTzero社以外は伝送媒体に同軸ケーブルを選んだ(Pulse~LINK社の取り組みに関する関連記事)。Wisair社は,米Oxford Semiconductor Inc.と共同で,IEEE1394用ケーブルと同軸ケーブルを変換するブリッジ機器を開発した。発想はPulse~LINK社と同様で,UWBで同軸ケーブルの帯域を拡大し,その上にIEEE1394のプロトコルを通す。最大の違いは,UWBの方式がPulse~LINK社は「DS-UWB」で,Wisair社は米WiMedia Allianceの「Multiband OFDM」という点である。

 Tzero社は,「MIMOではないが類似の技術」(同社)を利用したUWB信号を伝送し,その上でHDMIのプロトコルを伝送するブリッジ機器を開発した。この技術は,同社が2006年9月に米Analog Devices,Inc.社との共同開発を発表した「Wireless HDMI」である(関連記事)。今回,HANAへの利用が主な開発目的の一つであったことが明らかになった。物理層だけを見れば,Tzero社のUWBもWisair社と同じMultiband OFDMである。

製品登場は2007年秋にずれ込む

 メンバーが増え,伝送媒体も多様になった一方で,製品化への動きは大幅に遅れている。基本仕様が決まるのは2007年4月,最初の認定製品が登場するのが2007年の第4四半期と,当初の予定よりもそれぞれ10カ月以上も繰り延べになった。本来であれば,今回のCESで最初の製品発表があるはずだった。

 ただし,一部の機器は認定を待たずに発売される。Tzero社は,HDMIとUWB無線のブリッジ機器を2007年4月に発売する計画である。