PCI Expressの仕様を策定している業界団体PCI-SIGは,PCI Expressの新仕様「PCI Express 2.0 Base」の仕様を正式に公開した。従来の仕様であるPCI Express 1.1で2.5Gビット/秒だった1レーンのビット転送速度を5Gビット/秒と2倍に高速化したのが最大の変化である。データ転送速度(実効速度)は,1レーンの片方向で0.5Gバイト/秒となる。
新仕様では,5Gビット/秒を実現するため,参照クロックに初めて5GHzを採用した。一方で,従来の2.5GHzを利用するPCI Express1.1や同1.0aとの下位互換性も確保した。PCI Express 2.0準拠のインタフェース・カードをPCI Express 1.1のソケットに接続して利用する場合,ビット転送速度は2.5Gビット/秒で動作するわけである。
今回のPCI Experss 2.0 Baseは,主にボード上でのシリアル転送インタフェースの仕様を定めたもの。PCI Express 2.0には,もう一つPCI Express Cardの仕様を定めた「PCI Express 2.0 Card Electromechanical (CEM)」があるが,これはrevision 0.7であり,策定作業が進行中である。