2007 International CESの会場には,YouTubeやFlickrといった動画や静止画を扱うインターネット・サービスをパソコンなしに利用できる機能を備えたデジタル民生機器がそこかしこで見られた。
例えば,デジタル民生機器用のチップセットなどを手掛ける米Zoran社のブースには,これらのサービスを利用できる機能を組み込んだDVDプレーヤーが展示してあった。DVDプレーヤー自体は,Zoran社のチップセットを搭載した試作機である。この試作機に,米Kestrelink社が開発した,パソコン向けに提供されている各種サービスをテレビに出力するファームウエアを組み込み,実演して見せた。
Kestrelink社のファームウエアは,サービスを提供するサイトから,メニューやコンテンツのタイトルといった情報をRSSフィード機能を使って取得し,テレビ向けのユーザー・インタフェースに合わせて加工し出力する。ユーザーの個人認証機能も備えるため,「お気に入り」などユーザーに固有のメニューを表示することが可能である。こうしたファームウエアとチップセットを利用することで,民生機器メーカーは短期間でインターネット・サービスに対応した製品を開発できるというわけだ。