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米Silicon Image, Inc.のブース
米Silicon Image, Inc.のブース
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NXP社の送信ICのラインアップの一部
NXP社の送信ICのラインアップの一部
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NXP社の受信IC,マルチプレクサICのラインアップの一部
NXP社の受信IC,マルチプレクサICのラインアップの一部
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米Analog Devices社のブースにあった展示パネル
米Analog Devices社のブースにあった展示パネル
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 2007 International CESの会場には,HDMI(high-definition multimedia interface)に出展テーマを絞ったエリア(「TechZone」と呼ぶテーマ別エリアの一つ)が設けられていた。HDMIの最新規格である「HDMI1.3」に対応したICでは,現在,米Silicon Image, Inc.の独壇場であるが(Tech-On!の関連記事),次世代DVD機器やテレビ受像機などでHDMI1.3対応が進む中で,ほかの半導体メーカーも急速に追い上げを図っている。そこで同TechZoneにブースを構えていた,米Analog Devices,Inc.やオランダNXP Semiconductors社に,HDMIの最新規格であるHDMI1.3対応品の計画を聞いてみた。

 NXP社は,まず送信ICの「TDA9985」を2007年第2四半期に製品化するという。続いて受信ICの「TDA9976」を同第3四半期に出す。同ICは10ビットのA-D変換器を内蔵する。マルチプレクサICの「TDA9978」も計画している。3対1,2対1,1対1のバリエーションがある。「送信ICより受信ICのほうがずっと難しい。それで出荷時期が少し遅れてしまう」(説明担当者)。

 Analog Devices社は,10ビットのA-D変換器を内蔵する2チャネルのHDMI1.3対応受信IC「AD9388A」のほか,送信IC「AD9387」,2対1のマルチプレクサIC「AD8196」,4対1の同「AD8197」などのラインアップをそろえる予定である(2006年12月の発表時の記事)。「我々の製品の特徴は3つある。第1に,アダプティブ・イコライザ回路を備えている点。特に日本のAV機器メーカーからはHDMI1.3でも30m程度の遠距離伝送ができないと使えないと言われるが,同回路によってそれを克服した。第2に,相手先の機器の電源をいきなり切ったときなどにスピーカや画面に雑音が生じるのを防ぐミュート機能。第3が,規格適合性を事前に調べられるプリコンプライアンス・テスト・ラボを利用できることだ」(説明担当者)。

 同テスト・ラボは,世界に4カ所設けるという。米国,日本,中国,台湾である。米国と日本のラボではHDMI1.3の事前試験ができ,中国と台湾では同1.2aの事前試験が可能である。「こうした事前試験を行っておくことで,規格適合試験でトラブルが起こることや,設計の手戻りなどを減らせる」(説明担当者)。日本のラボは,2007年3月~4月ころに開設予定という。