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 松下電工は,ハロゲンを含まない半導体パッケージ基板用材料の販売を強化する(発表資料)。DRAMおよびフラッシュ・メモリ用のチップ・サイズ・パッケージ(CSP)などに向け開発したハロゲン・フリー材料「MEGTRON GX R-1515B」の拡販を図るもの。CSPのほか,ボード・オン・チップ(BoC),SiP,パッケージ・オン・パッケージ(PoP),カード基板などに向ける。

 MEGTRON GX R-1515Bは,既存の樹脂製品「ハロゲンフリーエポキシマルチ」の開発技術を応用したもの。ハロゲンフリーエポキシマルチは,日本,台湾,中国(広州,蘇州),欧州の5拠点で生産・販売の実績がある。量産レベルで厚さ40μmを可能にしたほか,難燃性はUL94 V-0を達成したという。ハロゲンを含む材料「MEGTRON3 R-5715SL」に比べ,表面の熱膨張量は15~20%減,厚み方向の熱膨張量は50%減,基板の剛性は250℃での曲げ弾性係数で3.3倍とした。耐熱性は鉛フリーはんだに対応。また,吸湿性を低め,銅マイグレーション(CAF)に対する耐性を高めたことにより,長期的な絶縁信頼性を高めたとしている。

 MEGTRON GX R-1515Bは,既に欧米ICメーカーを含む30社以上から採用または認定されているという。2010年には,MEGTRON GX R-1515Bで年間売上高20億円を目指す。さらに,自社の半導体パッケージ基板用材料におけるハロゲン・フリー比率を6割以上に引き上げていく考え。