ルネサス テクノロジは,組み込み向け無線LANチップを開発するキーストリームに出資する(発表資料)。ルネサス テクノロジのマイコン製品と,キーストリームの無線LANチップを組み合わせ,組み込み機器に向けた低消費電力型の無線LANプラットフォームとして売り込みを図る。
ルネサス テクノロジによれば,三段階に分けて統合したソリューションを提供していくと言う。まず第一段階では,ルネサス テクノロジのSoC(System on Chip)やマイコン製品と,キーストリームの無線LAN用チップを組み合わせて販売する。第二段階では,無線LANの処理機能をIPとして集積した大規模SoCを開発する。加えて,1チップの無線LAN用ICの開発にも取り組む。第三段階では,次世代の無線LAN規格に準拠したIPを共同開発するという。ルネサス テクノロジは,キーストリームの無線LAN技術を取り込むことで,「短期間で無線LANソリューションを含む大規模SoCを提供できる」(ルネサス テクノロジ)としている。
キーストリームの無線LANチップは,動作時および待機時の消費電力が低い点で注目されている。同社のチップセットは,米Microsoft社の携帯型音楽プレーヤ「Zune」に採用されている( Tech-On!の関連記事)。Zuneは,内蔵する無線LAN機能を使い,ユーザー間で音楽データを共有する機能などが話題となっている(Tech-On!の関連記事)。