調査会社のインフォプラントが,非接触型ICチップ「FeliCa」の機能を内蔵した携帯電話機向け決済サービス「おサイフケータイ」に関するアンケート調査の結果を発表した。15~59歳のNTTドコモ,KDDI(au),ソフトバンクのいずれかの携帯電話機のユーザー1500人に,おサイフケータイの利用状況などを質問した。
調査によると,おサイフケータイの機能を使ったことがある人の割合は,NTTドコモのユーザーが2割弱,auが1割弱,ソフトバンクが5%程度だという。「利用したことがあるサービスは?」との問いには,3社のユーザーとも,電子マネー「Edy」と答えた人が最も多かった。おサイフケータイの機能に対応した携帯電話機を持っているユーザーに対して,NTTドコモでは3割強,auでは3割弱,ソフトバンクでは3割強のユーザーがEdyを利用していると回答したという。次いで,利用が多いのは会員証・ポイントカードとなった。ただし,3社のおサイフケータイ対応端末ユーザーの6~7割がともに,「おサイフケータイ機能を利用したことはない」と答えた。
おサイフケータイを利用しない理由については,3社のユーザーで回答が分かれた。NTTドコモのユーザーでは,「現金で支払いをするほうが早いから」という回答が最も多くを占めた。auユーザーでは「携帯電話機で支払いをする必要性やメリットを感じないから」が,ソフトバンクユーザーでは「携帯電話機を紛失したり盗まれたりしたときの対応に不安があるから」が最も多い回答となった。インフォプラントによれば,管理面での不安とともにおサイフケータイを利用するメリットをユーザーがまだ感じていない状況が窺えるという。
おサイフケータイ機能を利用している人が最も不満に感じることは,「利用可能な店舗や施設の種類,数」だという。不満要因の2位となった「チャージ方法」がおサイフケータイ利用者の3割弱からの回答だったのに対し,1位の利用店舗への不満は6割強と大幅に高い値となった。一方,満足している点に挙げられるのは,「チャージ方法」や「決済方式」で,5割強の利用者が満足しているという。