![]() JASVA会長の飯塚哲哉氏 |
飯塚氏は日本の半導体ベンチャーを取り巻く状況について,「少子高齢化は人口だけでなく企業においても進行している。日本は創業・廃業率が低い。対内投資も対中国投資や対米国投資に比べて1ケタ小さい。エンジェル税制の適用例はごくわずか。どこをとっても,日本はベンチャーに厳しい国と言わざるをえない」と話す。
政府税制調査会の特別委員を務める同氏は,2007年1月19日に閣議決定した「平成19年度税制改正の要綱」(財務省のPDF資料)についても,「日本の半導体メーカーは主にアジアと競争しているのに,カリフォルニアの税制を参考にしようとしている。意味がない。安倍首相は『イノベーションの力とオープンな姿勢により,日本経済に新たな活力を取り入れる』と言うが,こんなことではイノベーションできない」と苛立ちをにじませた。
JASVAの2007年の活動予定でこれまでと違うのは,2007年2月に,首都圏で初めて企業と学生のマッチング・イベントを開催すること。横浜市と連携し,横浜国立大学で2月20日に開催する。「就職戦線は今,売り手市場。これもベンチャーには厳しいところ。少しでも助けになれば」(同氏)。