米Seagate Technology LLCの2006年10月~12月期決算は,直前四半期に引き続き増収減益となった。売上高は前年同期比30%増で過去最高の29億9600万米ドル,営業利益は同42%減の1億6600万米ドル,純利益は同51%減の1億4000万米ドルである。同社は2006年5月に米Maxtor Corp.を買収しており(Tech-On!関連記事),Maxtor製品の売り上げが加算されることが増収要因に,同製品群の利益率がSeagate製品群より低いことが全体の利益率低下の要因に,事業統合費用の計上が減益の一因になっている。
価格下落は「想定よりマシ」
ハード・ディスク装置(HDD)の出荷台数は前年同期比44%増の4137万台だった。Maxtorブランドの260万台を除いても約1000万台の増加となっている。出荷比率で6割を占めるデスクトップ・パソコン向けは同36%増の2573万台だった。価格下落の激しい分野だが,同社CEOのBill Watkins氏は「想定よりは良かった」とする。デジタル家電向けは前年同期の2倍を超える709万台で過去最多。ノート・パソコン向けは前年同期比52%増の441万台,エンタープライズ向けも同17%増の414万台と全分野で出荷を伸ばした。
2007年1月~3月期の売上高は29億~30億米ドル,GAAPベースの1株当たり利益は0.49~0.53米ドルを見込む。前年同期は売上高が22億8900万米ドル,1株あたり利益は0.53米ドルだった。Watkins氏は,Maxtor社の顧客がより利益率の高いSeagate製品へ移行していることや,新製品の売り上げが好調であることなどを根拠に,2007年上期に利益率は再び上昇するとしている。
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