JSRと近畿大学は,産学協同の研究機関「近畿大学分子工学研究所-JSR機能材料リサーチセンター」を同大学産業理工学部キャンパス内に建設し,2007年4月から本格稼動させる。運営は共同で行い,センター長には同大学分子工学研究所所長・教授の遠藤剛氏が就く。JSRの先端材料の開発に向けて基礎研究の充実を図る狙いだ。
同センターの設立により,JSRは製品開発につながる研究テーマを設定し,その成果を事業に展開できる。さらに,同社の研究者と国内外の研究者,研究機関との交流を進め,世界最先端の技術動向を把握していく。同社にとっては,高度な高分子材料の基礎研究を継続して推進できる環境が整うことになる。
一方,近畿大学は,研究成果を迅速かつ効率的に新製品に結びつけることにより,学内の研究・教育が活性化することを期待する。特に学外からの客員研究者や研究員を招聘することで,研究活動のレベルを高め,実業界に深く関連した実践的な研究・教育の機会を提供できるとしている。