ケンウッドの2006年10月~12月期決算は2ケタの減収減益となった。売上高が前年同期比11.0%減の419億9900万円,営業利益は同58.0%減の8億2000万円だった。業務用無線機器を中心としたコミュニケーションズ事業は堅調だったものの,カー・エレクトロニクス事業とホーム・エレクトロニクス事業が低調だった。
2006年1月~3月期に赤字を脱したカー・エレクトロニクス事業は再び営業損失を計上している。売上高は前年同期比15.6%減の215億7200万円,営業損失は14億4000万円。ケンウッドにとってこの10月~12月期は,市販分野での新製品投入を2007年1月~3月期に控え,旧製品の販売終息期に当たるという。これに加えて,競争の激化で価格下落が進んだため,収益が悪化した。
ホーム・エレクトロニクス事業の売上高は前年同期比27.5%減の35億3800万円,営業損失は3200万円だった。事業の縮小を進めて赤字幅を小さくしてはいるものの,黒字転換は成らなかった。一部の携帯型音楽プレーヤを除いてオーディオの価格が大きく下落したという。
「最大の商戦期」に自信
10月~12月期は売り上げ,利益ともに計画を下回ったケンウッドだが,通期の業績見通しは据え置く。1月~3月期はカー・エレクトロニクス事業にとって年間で最大の商戦期に当たること,同期に投入する新製品群が「2007 International CES」で「高い評価を受けた」(ケンウッド広報)ことなどを根拠に,1月~3月期の業績は好調に推移するとみている。
■国内企業の最新の決算はこちらからご覧いただけます。 |