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 米TIA(Telecommunications Industry Association)は2007年1月25日,2006年の通信市場の売り上げが全世界で3兆米ドルで,前年比11.2%増の成長になるとの推計を明らかにした。地域別に見ると,売上高は欧州が最も大きく1兆米ドル。続いて米国の9230億米ドル,アジア太平洋地域の7150億ドルと続く。伸び率で見ると,中東・アフリカ地域が高く,21.6%だった。

 米国ではVoIPによる音声通信やIPによる動画配信,モバイル向けデータ・サービスなど,消費者向けのブロードバンド通信の欲求が高まり,結果としてオールイン・ワン型の低価格サービスが登場して,通信事業者間の競争が激化しているという。中でも動画配信の要求が高いため,電話事業者がケーブルTV事業者と同等のサービスを提供するようになった。これが光ファイバーの敷設を牽引している。2006年には1200マイル(1931km)のファイバーが敷設された。これは2005年に比べ9.1%増にあたる。

 ただし米国の消費者が利用しているアクセス回線は,依然としてケーブル・モデムとxDSLが主力である。これらがブロードバンド市場の96%を占めている。これが,2010年には11%まで光ファイバーを含む新しい技術によるアクセス回線が占めるようになると予測している。