PR
決算を発表するJSR 常務取締役の春木二生氏。日経マイクロデバイスが撮影。
決算を発表するJSR 常務取締役の春木二生氏。日経マイクロデバイスが撮影。
[画像のクリックで拡大表示]

 JSRは2006年度第3四半期(2006年10月~12月期)の連結決算を発表した。売上高は対前年同期比8%増の958億200万円,営業利益は同3%減の151億5000万円となった(決算資料のpdfファイル中間期決算)。半導体やフラットパネル・ディスプレイ(FPD)向け部品・材料を含む多角化事業部門の売上高は,半導体材料が対前年同期比24%増の128億円と大きく伸びたが,FPD部材は横バイの194億円にとどまった。

パネル・メーカーの生産調整のあおり受ける

 半導体部材では,先端LSI製造プロセスに使われるArF露光向けフォト・レジストが好調だった。FPD部材は,液晶パネルおよびPDP向けがいずれもパネル・メーカーの生産調整の影響を受けて伸び悩んだ。

 石油化学事業部門は,2006年度に継続的に原材料の価格高騰のあおりを受けてきたが,「10月以降価格は安定傾向にあり,収益の底は脱した」(JSR 常務取締役の春木二生氏)とする。好調だったのは合成ゴムなどを含むエラストマー部門。売上高が対前年同期比11%増の304億7200万円,営業利益が同1%増の35億2500万円だった。合成樹脂部門も増益となった。売上高が対前年同期比横バイの168億2200万円,営業利益が同6%増の11億8500万円である。一方,減収減益となったのがエマルジョン部門。売上高が対前年同期比4%減の64億2900万円,営業利益が同35%減の5億1600万円だった。

■国内企業の最新の決算はこちらからご覧いただけます。