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決算の概要
決算の概要
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 TDKの2006年第3四半期(10月~12月)決算によると,売上高は対前年度同期比0.3%増の2232億5300万円,営業利益は同8.7%増の231億4100万円だった。HDDヘッドなどの記録デバイス事業の売上高が768億円と対前年同期比で10%減らした。しかし薄型テレビやノート・パソコン,携帯型音楽プレーヤなどの市場が好調だったことから,電子デバイスや電子材料の出荷が伸び「微増収だが増益」(TDK)となった(発表資料)。

 HDDヘッドなどの記録デバイス事業をみると,HDDの市場拡大に伴って出荷個数を伸ばしたという。しかし部品単価が下落し,減収となった。減収減益が続いていたオーディオ・テープやビデオ・テープなどの記録メディア事業は,依然として減収ではあるものの,構造改革の効果から増益となった。売上高は同6.1%減の287億1200万円,営業利益は9億800万円の赤字から1億3300万円の黒字に転換した。

 TDKは今回,2003年3月期の連結業績の見通しの一部を修正した。年末商戦が好調だったことから,純利益の見込みを20億円積み増して630億円とする。売上高の8530億円と営業利益の820億円は,2006年第2四半期決算時に公表したものから変えていない。

垂直記録のHDDヘッド比率が1割に達する

 決算発表会の席上,HDDヘッドに関して垂直磁気記録向けの出荷割合について明かした。2006年第1四半期には0%だったが,第2四半期に6%,第3四半期に8%に増えたという。第4四半期には10%に達すると見込んでおり,この割合は今後さらに増えるという。

 大容量に対応するヘッドの製品化スケジュールについても一部明かした。容量250Gバイトの3.5インチ型,120Gバイトの2.5インチ型,60Gバイトの1.8インチ型に向けた各ヘッドは,いずれも2007年上半期に量産を始める。いずれも垂直磁気記録向けである。その次世代となる容量334Gバイトの3.5インチ型向け,160Gバイトの2.5インチ型向け,80Gバイトの1.8インチ型向けの各ヘッドについては,出荷時期は未定としながら,既に量産認定の作業に入ったとする。

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