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 パソコン産業界の期待を集めて2007年1月30日,市場投入されたマイクロソフトの新OS「Windows Vista」。発売前から「さほど効果が期待できないのでは」とする識者の声も聞かれたが,この予測がどうやら現実のものになっている。パソコン周辺機器メーカーであるアイ・オー・データ機器は2007年2月26日,2007年6月期(2006年7月~2007年6月)の業績予想を下方修正した。

 Vista発売前の2006年12月18日に発表した前回予想では連結売上高を656億円としていたが,29億円マイナスの627億円に修正した。前年度比では10.5%の減収になる。2億2300万円の黒字を見込んでいた経常損益は4000万円の赤字予想に切り換えた。

 この修正の主因がVistaの不振だという。同社はマイクロソフトからVista対応品として認可を受けた新製品を約70種そろえ,Vista需要に期待をかけていた。しかし,「思ったほど大きな風は吹かなかった。売り上げが伸びなかったし,Vista用にと売り出した大容量メモリなどを買った顧客からも『Vista対応ではなく動画を格納するのに使う』といった声が多く聞かれた。今後じわじわと伸びる可能性はあるが,現時点ではVista効果は期待はずれ」(同社広報)。

 一方で,2006年12月に発売したパソコン用ワンセグ・チューナは好調。パソコンにUSB経由で接続して使う小型チューナで,他社に比べて遅い参入となったが,「現在,店頭で人気が高く,増産がかかっているのは当社」(同)。今後は,このワンセグ・チューナや,松下電器産業からOEM供給を受けている高速電力線通信(PLC)アダプタ,USENの映像配信サービス「GyaO」をテレビで見られるようにするセットトップ・ボックス(STB)のOEM供給などが収益の牽引役になる見込みという(Tech-On!関連記事)