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第2世代の狙いは「低コスト化」,報告会における千住金属工業の発表資料から
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さまざまな評価の結果,2種類の組成を推奨,報告会における千住金属工業の発表資料から
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使いこなしにはノウハウが必要に,報告会におけるソニーイーエムシーエスの発表資料から
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 電子情報技術産業協会が2007年2月27日に開催した「JEITA 鉛フリー化活動報告会 2007」において,第2世代となるPbフリーはんだが提案された。Sn-1Ag-0.7CuとSn-0.3Ag-0.7Cuの2種類である。

 RoHS指令などの規制を背景に,Sn-Pb共晶はんだに代わるPbフリーはんだとして,現在はSn-3Ag-0.5Cuという組成のはんだが事実上の標準として広く採用されている。しかし近年,Ag材料の価格が高騰しており,Agを多く含むこの組成のPbフリーはんだの材料費が高くなってしまう問題が生じていた。このためJEITA内に設けられたプロジェクト・グループは,材料費の低減を目的として,Sn-3Ag-0.5Cuに代わるPbフリーはんだの組成の検討を進めていた。

 プロジェクト・グループは,はんだメーカー各社が提案する27種類のPbフリーはんだを基にして,さまざまな試験を繰り返した。その結果,推奨組成として提案したのが冒頭のSn-1Ag-0.7CuとSn-0.3Ag-0.7Cuである。いずれのPbフリーはんだも,Sn-3Ag-0.5Cuに比べてAgの使用比率が少ない。そのためSn-3Ag-0.5Cuの材料費を100とすると,Sn-1Ag-0.7Cuは69,Sn-0.3Ag-0.7Cuは55と低くなる。具体的には,Sn-3Ag-0.5Cuの材料費が1kg当たり2900円であるのに対し,Sn-1Ag-0.7Cuは同2000円,Sn-0.3Ag-0.7Cuは同1600円になるという。

 提案された2組成のうち,材料費の点ではSn-0.3Ag-0.7Cuの方が有利である。ただし,Agの添加量が少ない分,濡れ性に劣るほか,耐ヒート・ショック性などで若干の悪化が懸念されるという。一方のSn-1Ag-0.7Cuは濡れ性や耐ヒート・ショック性などではより優れるが,材料費の点では不利となる。

 いずれの組成も,材料費の低減を目的としたものであるため,さまざまな特性の面で現在の標準組成であるSn-3Ag-0.5Cuより劣る。融点も若干高くなるという。このため,材料費低減の恩恵を受けるには,実機での評価のほか,はんだ付け時の条件設定や実装設計など,使いこなしのノウハウが大きな鍵を握りそうだ。