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 2007年3月1日に施行される中国版RoHSに対するエレクトロニクス業界の不安――。電子情報技術産業協会が2007年2月27日に開催した「JEITA鉛フリー化活動 成果報告会 2007」における「中国版RoHS規制の動向」と題する講演では,その様子が浮き彫りになった。

 エレクトロニクス業界が抱く不安の最大の理由は,法律の内容や解釈が随時変わることである。このため,常に最新の情報を中国政府のWWWサイトなどから入手しなければならないのだ。講演した電機電子4団体海外化学品規制WGのメンバーである東芝の三崎均氏は,発表に先立ち次のような注意事項を聴講者に強く訴えた。「今日発表する内容や資料は,あくまで現時点の情報に基づいて解釈したもの。中国版RoHSの内容を保証するものではない。今後,当局の説明や解釈が変わる可能性があるため,対応に当たっては,必ず各自で原文にあたって,それぞれの判断で対応してほしい」。

 質疑応答では,聴講者からの質問が相次ぎ,予定の時間を大きくオーバーする盛り上がりぶりだった。不安を少しでも解消しようとする聴講者の熱気が感じられた。この質疑応答からも,解釈の内容が随時変わる事実が浮き彫りになった。東芝の三崎氏は質問に答える格好で「今朝,中国政府のWWWサイトを確認したところ,法律の解釈のために用意されている100問100答(実際には,46問答と54問答に分かれている)のうち,8項目がいつの間にか修正されていた。しかも,修正履歴がどこにも書いていない」という事実を紹介した。「つまり,我々は常に最新の情報を基にして対応しなければならないということだ」(三崎氏)とする。

 中国版RoHSは2段階で実行される。2007年3月1日の施行時点ではまず,「表示義務」が課せられることになっている。さらに第2段階として2008年以降,重点管理目録に記載される特定の製品について,EU(欧州連合)のRoHS指令と同等の特定物質の使用規制と中国による強制認証が始まる見込みである。当面,エレクトロニクス・メーカーは,この法律に振り回されることになりそうだ。