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 米Sun Microsystems, Inc.は,携帯電話機に向けたJava Platform, Micro Edition(Java ME)に基づくプラットフォーム仕様「Mobile Service Architecture」及び「Java Specification Request(JSR)248」(以下MSA)を,同社の携帯電話機向けソフトウエア製品やのアプリケーション開発環境「NetBeans」に対応させると発表した(発表資料)。MSAは,Javaの開発プロセスを管理する団体「Java Community Process」(JCP)が定めた仕様。JCPはMSAを2006年12月に策定し,2007年2月末に正式な資料の提供を始めた。Sun社以外に,現時点でMSAの支持を表明した企業にはスウェーデンEricsson社やフィンランドNokia Corp.,英Orange S.A.,英Sony Ericsson Mobile Communications A.B.,英Vodaphone Group Plcがある。

 MSAは,主に二つの目的のために開発された。一つはJava ME上で動作するアプリケーション・ソフトウエアやサービスの開発に使える新たなAPIの定義。例えば3次元グラフィックス関連のAPIを定める。もう一つは,携帯電話機が備えるべき,最低限のAPI群の定義である。「現状では,携帯電話機によって実装されたJava ME用のAPI群が異なる。このため,新しいアプリケーション・ソフトウエアを提供するためには,それぞれの携帯電話機ごとに100以上のバージョンを用意しなければならないことがある。この状態を改善するために我々はMSAが重要だと思っている」(Orange社)。

 MSAは二つの仕様に分かれている。携帯電話機に実装すべき最低限のJava APIを定めた「MSA Subset」と,すべてのAPIを定義した「Full MSA Specification」である。MSAに対応した携帯電話機が市場に登場する時期は現在のところ不明だが,2007年のクリスマス商戦までに出荷が始まるとみられる。MSAは,様々な機能に対応付けられた複数のJSRをまとめたものである。JSRの中には,MSA向けに変更を加えたものがある。例えば,MIDP(Mobile Information Device Profile)を定めるJSR 118は性能を向上する目的で変更した。

 Sun社が提供するMSA対応のソフトウエア製品は,Java MEの携帯電話機環境「Sun Java Wireless Client」と,Java MEアプリケーションのテスト・スイート「Sun Java Device Test Suite 2.0」,アプリケーション開発環境「NetBeans Mobility Pack 5.5」,アプリケーション・ソフトウエアのエミュレーション環境「Sun Java Wireless Toolkit 2.5 for Connected Limited Device Configuration」である。