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パワー半導体の市場規模の推移
パワー半導体の市場規模の推移
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 矢野経済研究所は,2006年における世界のパワー半導体市場の調査結果を発表した(発表資料)。それによると,2006年のパワー半導体の市場規模は対前年比16.4%増の1兆7930億円。1999年から2006年までの年平均成長率(CGR)は16.2%となった。パワー半導体市場は,2001年に携帯電話機やパソコンなどの販売不振を受けて前年を割り込み,規模が縮小したが,2002年からは再び上昇基調にあると同社は分析する。2003年から2005年は前年と比べて20%を超える成長を示したが,2006年は2002年とほぼ同水準の10%台の成長となった。

 分野別の動向を見ると,情報・通信機器市場においては,液晶テレビやプラズマ・テレビといった薄型テレビの普及の影響により,市場が拡大している。薄型テレビは従来のCRTと比べて組み込まれるパワー半導体の数が多く,1台当たり数十個使われる。2003年からの薄型テレビの急速な市場拡大が,パワー半導体の市場規模を押し上げたという。また,パソコン向けのパワー半導体も好調に推移した。近年のパソコン向けマイクロプロセサの高周波・大電流化に伴い,マイクロプロセサに供給する電流を制御するDC-DCコンバータの複相化が進んだことが,パソコンに使用されるパワー半導体の数を増加させているという。

 白物家電市場では,エアコン向けのパワー半導体が堅調に推移している。今後はエアコンの海外市場におけるインバータ化が,パワー半導体の需要を押し上げる可能性が高いと分析する。日本国内のルーム・エアコンのインバータ化率は100%に達しているが,海外製品はインバータ化率が低く,中国市場においては1ケタ台である。

 自動車向け市場は,2007年以降大きな成長が見込めるという。電動パワーステアリング(EPS)やパワー・ウインドウなどの普及により,自動車1台当たりに搭載されるモータの制御機器が増加し,パワー半導体の需要が高まっている。特に注目されるのはEPS分野。ここでは高出力と小型化に対応するため,ブラシ付きモータから3相ブラシレス・モータへの代替が進んでいるが,これにより1ユニット当たりのパワー半導体の数は1.5倍になるという。加えて,今後はハイブリッド車の市場の拡大などもパワー半導体の需要を拡大する見通しだ。

 同社によれば,2007年のパワー半導体の世界市場は情報・通信機器向け市場を中心に底堅い成長が続き,市場規模は対前年比17.5%増の2兆1065億円になる見込みだという。